この図の解説 図には左から4本のネフロンが並び、上の腎小体で赤い矢印が管内へ入る「濾過」、尿細管の途中で管外へ出る横矢印が「再吸収」、管内へ入る横矢印が「分泌」を表す。この向きの違いで物質を4様式に分類できる。左端のグルコースは濾過後に外向き矢印があり、正常では全量が再吸収されて尿へ出ない(濾過・再吸収)。2本目のクレアチニンは横矢印がなく濾過されたまま流れ、再吸収も分泌も受けないため、その処理量が糸球体濾過量(GFR)の指標になる。3本目のPAH(パラアミノ馬尿酸)は内向き矢印だけを持ち、濾過に加えて尿細管から分泌され、腎血漿流量(RPF)の指標となる。右端の尿素は外向きと内向きの両矢印を持ち、再吸収と分泌の両方を受ける。原尿の大部分は尿細管で再吸収され、尿として排泄されるのはごくわずかで、この再吸収・分泌の組み合わせが尿の最終組成を決める。
学習の要点 尿細管での物質の扱いは「濾過のみ/濾過+再吸収/濾過+分泌/濾過+再吸収+分泌」の4様式に整理でき、矢印の向き(管外へ=再吸収、管内へ=分泌)で読み分ける。 覚え方のコツ: 指標の2つはセットで暗記。クレアチニン=GFR(濾過のみ)、PAH=RPF(濾過+分泌)。「クレ=ろ過だけ、PAH=出す(分泌)」と語呂で固定。 関連知識: グルコースは近位尿細管でほぼ全量が再吸収されるため健常者の尿には出ないが、血糖が再吸収の上限(閾値)を超えると尿糖として現れる。 よくある間違い: クレアチニンとPAHの取り違えに注意。分泌を受けるのはPAH(RPF指標)で、クレアチニンは分泌も再吸収もされない(GFR指標)。 臨床応用: クレアチニン・クリアランスは尿細管で扱われないためGFRの近似として腎機能評価に用いられ、低下は糸球体濾過能の低下を示唆する。 比較表 確認問題(その場で確認・記録には残りません) グルコースは糸球体で濾過された後、( )尿細管でほぼ全量が再吸収されるため、健常者の尿には現れない。空欄に入る語を答えよ。
答えを見る 答え: 近位
← 図を閉じて問題に戻る ※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。