学習トップ理由で解く 生理学第7章 ▸ C. 尿生成 / Q0421

理由で解く 生理学

Q0421 排泄

出典:鍼灸 第15回(2007) 問題36
問題
健常成人の尿に含まれるのはどれか。
選択肢
1 白血球
2 グルコース
3 アルブミン
4 窒素代謝産物
解答
正解4(窒素代謝産物)
解説
✗ 1. 誤り
白血球
正常尿には白血球はほとんど含まれない。尿中に白血球が多数出現する状態(膿尿)は尿路感染症(膀胱炎、腎盂腎炎など)を示唆する異常所見である。
✗ 2. 誤り
グルコース
グルコースは近位尿細管でSGLTにより、ほぼ100%が再吸収されるため、健常成人の尿には含まれない。尿糖陽性は血糖値が腎閾値(約180mg/dL)を超えた場合に生じ、糖尿病の指標となる。
✗ 3. 誤り
アルブミン
アルブミン(分子量約68,000)は糸球体のサイズバリアとチャージバリアにより、ろ過されないため正常尿には含まれない。微量アルブミン尿は糖尿病性腎症の早期マーカーとして臨床的に重要である。
✓ 4. 正しい
窒素代謝産物
健常成人の尿には窒素代謝産物が正常に含まれる。主な窒素代謝産物には尿素(タンパク質代謝の最終産物、尿中固形成分の最大)、クレアチニン(筋肉のクレアチン代謝産物)、尿酸(プリン体の代謝産物)がある。これらは体内で不要となった窒素含有化合物であり、腎臓から排泄されるのが正常である。尿の成分は約95%が水で、残りの約5%が溶質(尿素、Na⁺、Cl⁻、K⁺、クレアチニン、尿酸など)である。
ポイント
  • 健常成人の尿には尿素・クレアチニン・尿酸などの窒素代謝産物が正常に含まれる。グルコース・アルブミン・白血球は正常尿には含まれない。
  • 覚え方のコツ: 「正常尿に出てはいけないもの=タンパク・糖・血球」と覚える。これらが出現したら異常(尿検査のスクリーニング3項目)。
  • 関連知識: 尿検査は臨床検査の基本であり、尿タンパク陽性→腎疾患、尿糖陽性→糖尿病、尿潜血陽性→糸球体腎炎・尿路結石などを疑う。尿の正常成分は生理学の基礎知識である。
  • よくある間違い: 「尿素は尿に含まれない」と勘違いする受験生がいるが、尿素はまさに尿の名前の由来となった物質であり、正常尿の主要な固形成分である。
  • 教科書では「c.尿細管の再吸収」の範囲に該当する。
比較表
尿の成分 正常尿での有無 異常出現時の意義
窒素代謝産物(尿素・クレアチニン・尿酸) 含まれる(正常)
電解質(Na⁺、K⁺、Cl⁻) 含まれる(正常)
グルコース 含まれない 尿糖陽性→糖尿病の疑い
アルブミン(タンパク質) 含まれない タンパク尿→腎疾患の疑い
白血球 含まれない 膿尿→尿路感染症の疑い
赤血球 含まれない 血尿→腎炎・結石の疑い
解説画像
鍼灸 第15回(2007) 問題36|健常成人の尿に含まれるのはどれか。 解説図
鍼灸 第15回(2007) 問題36|健常成人の尿に含まれるのはどれか。
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