学習トップ理由で解く 生理学第7章 ▸ C. 尿生成 / Q0405

理由で解く 生理学

Q0405 排泄

出典:あマ指 第8回(2000) 問題49
問題
糸球体におけるろ過に関与しない圧はどれか。
選択肢
1 糸球体における血圧
2 尿管内圧
3 血漿の膠質浸透圧
4 ボーマン嚢内圧
解答
正解2(尿管内圧)
解説
✗ 1. 誤り
糸球体における血圧
糸球体の血圧(約45〜50mmHg)はろ過の駆動力として直接関与する。糸球体血圧が高いほどろ過量は増加する。
✓ 2. 正しい
尿管内圧
尿管内圧は糸球体濾過には直接関与しない。糸球体濾過に関与する3つの圧は、(1)糸球体血圧(約45mmHg、ろ過を促進)、(2)血漿の膠質浸透圧(約25mmHg、ろ過を抑制)、(3)ボーマン嚢内圧(約10mmHg、ろ過を抑制)である。有効濾過圧は「糸球体血圧-(膠質浸透圧+ボーマン嚢内圧)=45-25-10=10mmHg」で計算される。尿管は腎盂から膀胱へ尿を輸送する管であり、糸球体のろ過機構とは解剖学的にも離れている。
✗ 3. 誤り
血漿の膠質浸透圧
血漿の膠質浸透圧(約25mmHg)はアルブミンなどのタンパク質による浸透圧であり、ろ過を妨げる方向(血管内へ水を引き戻す方向)に作用する。
✗ 4. 誤り
ボーマン嚢内圧
ボーマン嚢内圧(約10mmHg)は嚢内の液圧であり、ろ過を妨げる方向に作用する。
ポイント
  • 糸球体濾過に関与する圧は「糸球体血圧(促進)」「膠質浸透圧(抑制)」「ボーマン嚢内圧(抑制)」の3つであり、尿管内圧は関与しない。
  • 覚え方のコツ: 有効濾過圧の公式「糸球体血圧-膠質浸透圧-ボーマン嚢内圧=45-25-10=10mmHg」を数値とともに暗記する。
  • 関連知識: 有効濾過圧の概念はスターリングの法則(毛細血管での体液交換、第2章)と原理が共通している。膠質浸透圧の低下(低アルブミン血症)ではGFRが増加する。
  • よくある間違い: 「尿管が詰まればろ過に影響する」と考えがちだが、尿管閉塞は水腎症を起こし腎盂内圧を上昇させるものであり、糸球体の有効濾過圧に直接含まれる圧ではない。
  • 教科書では「b.糸球体濾過」の範囲に該当する。
比較表
値(mmHg) ろ過への影響
糸球体血圧 約45 促進(駆動力)
血漿膠質浸透圧 約25 抑制(血管内へ引き戻す)
ボーマン嚢内圧 約10 抑制(嚢内から押し返す)
有効濾過圧 約10 正味のろ過力
尿管内圧 関与しない
解説画像
あマ指 第8回(2000) 問題49|糸球体におけるろ過に関与しない圧はどれか。 解説図
あマ指 第8回(2000) 問題49|糸球体におけるろ過に関与しない圧はどれか。
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