
この図の解説
図は2本の試験管で血液の色を対比している。左の鮮紅色が動脈血、右の赤黒い色が静脈血だ。まず注目すべきは、血液を分類する基準が「どの血管を流れるか」ではなく「含まれるガスの種類」だという点である。左の試験管に「鮮紅色・O₂を多く含む」、右に「赤黒い色・CO₂を多く含む」と書かれている通り、組織を養う酸素に富んだ鮮紅色の血液が動脈血、組織で酸素が消費された後のCO₂を多く含む赤黒い血液が静脈血だ。下の吹き出しが最重要で、「動脈の中を流れるから動脈血」ではない。体循環では動脈に動脈血が流れるが、肺循環では逆転し、肺動脈に静脈血、肺静脈に動脈血が流れる。名称と中身の食い違いをここで固めておきたい。
学習の要点
- 動脈血=酸素(O₂)が多い鮮紅色/静脈血=二酸化炭素(CO₂)が多い赤黒い色。血管の名前ではなく含有ガスで決まる
- 覚え方のコツ: 「動く血=酸素を運ぶ元気な赤」「静かな血=酸素を使い切った暗い赤」。色と酸素量をセットで
- 関連知識: 肺(肺胞の毛細血管)でのガス交換により静脈血が動脈血に変わる。この酸素化が肺循環の目的
- よくある間違い: 「肺動脈=動脈だから動脈血」は誤り。肺動脈には静脈血、肺静脈には動脈血が流れる
- 臨床応用: 静脈血が動脈血に混ざる右左シャントや低酸素状態ではチアノーゼが生じ、皮膚・粘膜が暗紫色を呈する
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
組織で酸素が消費された後の( )を多く含む赤黒い血液を静脈血と呼ぶ。
答えを見る
答え: 二酸化炭素(CO₂)
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。