学習トップ理由で解く 生理学第2章 ▸ F. 心臓の構造と働き / Q0160

理由で解く 生理学

Q0160 循環

出典:あマ指 第17回(2009) 問題36
問題
心臓の働きについて誤っている記述はどれか。
選択肢
1 摘出した心臓は一定時間拍動する。
2 ペースメーカー細胞は一定リズムで興奮する。
3 刺激伝導系の興奮は特殊心筋線維によって伝えられる。
4 心臓の収縮に自律神経の働きは不可欠である。
解答
正解4(心臓の収縮に自律神経の働きは不可欠である。)
解説
✗ 1.
摘出した心臓は一定時間拍動する。
✗ 正しい。心臓は体外に取り出しても自動的に拍動を続ける。→ これは洞房結節のペースメーカー細胞が自発的に興奮を発生する自動能を持つためである。→ 栄養液で灌流すれば長時間拍動が維持される。
✗ 2.
ペースメーカー細胞は一定リズムで興奮する。
✗ 正しい。洞房結節のペースメーカー細胞は自発的に一定リズムで脱分極する。→ この自発的興奮が心臓全体のリズムを決定しており、正常では60〜100回/分の頻度で興奮する。
✗ 3.
刺激伝導系の興奮は特殊心筋線維によって伝えられる。
✗ 正しい。刺激伝導系は特殊心筋線維(特殊心筋)によって構成される。→ 洞房結節・房室結節・ヒス束・左脚と右脚・プルキンエ線維が含まれ、興奮を短時間で心臓全体に伝える。
✓ 4. 誤り
心臓の収縮に自律神経の働きは不可欠である。
心臓の収縮に自律神経の働きは不可欠ではない。→ 心臓は洞房結節のペースメーカー細胞が自発的に興奮を発生する自動能を持つため、自律神経がなくても拍動を続ける。→ 自律神経(交感神経・迷走神経)は心拍数や収縮力の「調節」に関与するが、拍動そのものには不可欠ではない。
ポイント
  • 心臓は自動能を持ち、自律神経なしでも拍動できる。自律神経は心拍数・収縮力の調節役である。
  • 覚え方のコツ: 「摘出しても動く=自律神経なしでOK」とセットで覚える。
  • 関連知識: 心臓移植後は自律神経が切断されるが心臓は拍動を続ける。ペースメーカー植え込みも自動能の原理を応用している。
  • よくある間違い: 「自律神経が心臓を動かしている」と思い込むこと。自律神経は調節役であり、拍動の発生源は洞房結節である。
比較表
部位 役割 自動能(拍/分)
洞房結節 ペースメーカー(正常調律) 60〜100
房室結節 興奮伝導の遅延(房室間調整) 40〜60
ヒス束 心房→心室への伝導路 30〜40
右脚・左脚 心室への分岐伝導 --
プルキンエ線維 心室筋全体への興奮伝播 15〜30
解説画像
あマ指 第17回(2009) 問題36|心臓の働きについて誤っている記述はどれか。 解説図
あマ指 第17回(2009) 問題36|心臓の働きについて誤っている記述はどれか。
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