
この図の解説
図は代表的な4つの不整脈の心電図波形を上から並べたものである。まず波形の「規則性」と「P波とQRS波の対応」に注目してほしい。2度房室ブロックでは、P波は正常だが、その後ろにQRS波が続くものと続かないものが混在する。3度房室ブロック(完全房室ブロック)では、心房と心室の間に電気的連絡がなく、P波とQRS波が互いに無関係に出現し、徐脈による失神が生じる。下2段は基線が乱れる細動で、心房細動は小さく速い揺れの上にR波が不規則に立ち、心房の拍数は毎分400以上と高頻度・不規則になって血栓や塞栓を合併しやすい。心室細動は大きくうねる不規則な波形で、心室筋が無秩序に興奮して血液駆出が停止する致命的状態であり、除細動が唯一の救命方法となる。刺激伝導系(洞房結節→房室結節→房室束→プルキンエ線維)のどこが乱れるかで波形が変わる点を押さえたい。
学習の要点
- 房室ブロックは「房室間の伝導障害」、細動は「心房または心室そのものの無秩序興奮」と、障害部位で2グループに大別する。
- 覚え方のコツ: 「房室ブロック=つながらない、細動=バラバラに動く」。3度はP波とQRS波が完全に無関係、心室細動は波形が識別不能なうねりと覚える。
- 関連知識: 房室束(ヒス束)は心房と心室をつなぐ唯一の電気経路で、線維三角を貫通する。ここが虚血で遮断されると心房と心室が独立して収縮する。
- よくある間違い: 血栓・塞栓を合併しやすいのは心房細動。心室細動は塞栓より即座の心停止が問題で、両者を取り違えやすい。
- 臨床応用: 心室細動は数分で死に至るため、除細動器(AED)による電気ショックが救命の要。心房細動では脳塞栓予防が重要になる。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
心房細動では心房の拍数が全く不規則かつ高頻度になり、毎分( )以上となる。
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答え: 400
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。