学習トップ理由で解く 作業療法士第12章 ▸ 一般 / QO61A041

理由で解く 作業療法士

QO61A041 作業療法治療学

出典:第61回作業療法士国家試験(2026)午前 問41
問題
うつ病患者が訴えることのある妄想で、最も考えられるのはどれか。
選択肢
1 「この機械は自分が発明した」
2 「自分は貴族の末裔だから偉大である」
3 「知らない人にいつも見張られている」
4 「自分は生きているだけで迷惑をかけている」
5 「自分はいつも他の患者から嫌がらせを受けている」
解答
正解4(「自分は生きているだけで迷惑をかけている」)
解説

うつ病では気分に一致した微小妄想(罪業・貧困・心気妄想)が生じる。「迷惑をかけている」は自責的な罪業妄想。

うつ病では抑うつ気分に一致した内容の妄想(気分に一致する妄想)が出現し、代表が微小妄想である。微小妄想には自分を過小評価する罪業妄想(自分は罪深い・迷惑をかけている)、貧困妄想(財産がない)、心気妄想(重い病気だ)がある。「生きているだけで迷惑」は自己の存在を否定的にとらえる典型的な罪業妄想で、希死念慮につながりやすくリスク管理上も重要である。誇大妄想(発明・血統)や被害・注察妄想は統合失調症や躁状態で多く、うつ病像とは一致しにくい。

✗ 1. 誤り
「この機械は自分が発明した」
誇大妄想(発明妄想)で躁状態や統合失調症に多い
✗ 2. 誤り
「自分は貴族の末裔だから偉大である」
誇大妄想(血統妄想)で気分高揚時に多い
✗ 3. 誤り
「知らない人にいつも見張られている」
注察妄想(被害妄想)で統合失調症に多い
✓ 4. 正しい
「自分は生きているだけで迷惑をかけている」
自責的な罪業妄想=微小妄想でうつ病に一致
✗ 5. 誤り
「自分はいつも他の患者から嫌がらせを受けている」
被害妄想で統合失調症などに多い
ポイント
  • うつ病=気分に一致した微小妄想(罪業・貧困・心気)
  • 罪業妄想は希死念慮につながるためリスク管理が重要
  • 誇大妄想は躁状態、被害・注察妄想は統合失調症に多い
比較表
気分に一致した妄想の対比
妄想の種類内容多い病態
微小妄想(罪業・貧困・心気)自己を過小評価・自責うつ病
誇大妄想自己を過大評価躁状態・統合失調症
被害・注察妄想他者から害される・見られる統合失調症
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