学習トップ理由で解く 作業療法士第10章 ▸ 実地 / QO60A017

理由で解く 作業療法士

QO60A017 基礎作業療法学

出典:第60回作業療法士国家試験(2025)午前 問17
問題
11歳の女児。不登校を心配した母親に連れられて来院した。幼少期に人見知りはせず、抱っこをせがむこともなかった。保育園では一人遊びが多かった。現在の成績は上位。運動は苦手だがサッカー観戦は好きで、地元チームの選手の背番号と生年月日を全て記憶している。冗談が通じずクラスで仲間外れになることがある。この児の障害で正しいのはどれか。
選択肢
1 偏食はまれである。
2 感覚過敏を伴うことがある。
3 他人の感情の変化を敏感に察知する。
4 日常習慣の変更の受け入れが良好である。
5 4〜5歳で「サリーとアン課題」に正解することが多い。
解答
正解2(感覚過敏を伴うことがある。)
解説

特定分野への強い記憶・興味の限局、対人相互性の乏しさ、冗談が通じないなどから自閉スペクトラム症(ASD)。ASDでは感覚過敏を伴うことがある。

人見知りや愛着行動の乏しさ、一人遊び、比喩・冗談が通じない対人コミュニケーションの困難、背番号や生年月日への並外れた記憶(限局的で強い興味)は、自閉スペクトラム症(ASD)の特性を示す。ASDでは感覚過敏(音・光・触覚など)や感覚鈍麻を伴うことが多く、選択肢2が正しい。ASDでは偏食はむしろ多く、他者の感情の読み取りは苦手、変化への融通が利かずこだわりが強い。心の理論を要する「サリーとアン課題」は健常児では4〜5歳で通過するが、ASD児では通過が遅れやすい。

✗ 1. 誤り
偏食はまれである。
ASDでは感覚特性やこだわりから偏食はむしろ多く、記述は誤り
✓ 2. 正しい
感覚過敏を伴うことがある。
ASDの感覚特性として音・光・触覚などの過敏がしばしばみられる
✗ 3. 誤り
他人の感情の変化を敏感に察知する。
ASDでは対人相互性・情動の読み取りが苦手で逆
✗ 4. 誤り
日常習慣の変更の受け入れが良好である。
同一性保持が強く変化への抵抗が特徴で逆
✗ 5. 誤り
4〜5歳で「サリーとアン課題」に正解することが多い。
心の理論課題はASDで通過が遅れやすく、正解は多くない
ポイント
  • ASD=対人相互性の障害+限局した興味・常同性
  • 感覚過敏/鈍麻を伴いやすい
  • サリーとアン課題(心の理論)は通過が遅れる
比較表
自閉スペクトラム症の主な特性
領域特徴
対人・情動感情の読み取りが苦手・相互性に乏しい
興味・行動限局した強い興味・常同性・変化に弱い
感覚感覚過敏/鈍麻を伴う
食行動偏食が多い
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 作業療法士
App Store入手