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理由で解く 作業療法士

QO59P001 作業療法評価学

出典:第59回作業療法士国家試験(2024)午後 問1
問題
関節可動域測定法(日本整形外科学会、日本リハビリテーション医学会基準1995年)で正しいのはどれか。2つ選べ。
図
選択肢
1 母指掌側外転
2 前腕回外
3 肩甲帯屈曲
4 肩関節内転
5 股関節屈曲
解答
正解1(1)、5(5)
解説

太線(基本軸)がどこを通っているかだけで正誤が決まる図問題である。移動軸や角度より先に、基本軸が規定の位置にあるかを確かめたい。

関節可動域測定法(日本整形外科学会・日本リハビリテーション医学会基準1995年)では、運動方向ごとに基本軸と移動軸が厳密に決められている。母指掌側外転は基本軸が示指(橈骨の延長上)、移動軸が母指で、運動は手掌面に直角な面で行うと規定され、図はこのとおり描かれている。股関節屈曲は基本軸が体幹と平行な線、移動軸が大腿骨(大転子と大腿骨外果の中心を結ぶ線)で、図の太線も体幹と平行に引かれている。一方、前腕回外の基本軸は上腕骨だが、図の太線は上腕骨の上を通っていない。肩甲帯屈曲の基本軸は両側の肩峰を結ぶ線だが、図では体幹背面に置かれている。肩関節内転の基本軸は肩峰を通る床への垂直線だが、図では両側の肩峰を結ぶ線になっている。誤りの3つはいずれも移動軸ではなく基本軸の取り方が規定と違う点が共通しており、正答は1と5である。

✓ 1. 正しい
母指掌側外転
基本軸は示指、移動軸は母指。手掌面に直角な面で開く運動として正しく描かれている
✗ 2. 誤り
前腕回外
基本軸は上腕骨。図の太線は上腕骨の上を通っておらず、軸の設定が規定と異なる
✗ 3. 誤り
肩甲帯屈曲
基本軸は両側の肩峰を結ぶ線。図では体幹背面に引かれており規定と異なる
✗ 4. 誤り
肩関節内転
基本軸は肩峰を通る床への垂直線。図では両側の肩峰を結ぶ線になっている
✓ 5. 正しい
股関節屈曲
基本軸は体幹と平行な線、移動軸は大腿骨。図はこの軸設定どおりで正しい
ポイント
  • ROMは基本肢位を0度として測定する
  • 軸中心=関節運動軸、基本軸=近位、移動軸=遠位
  • 代償運動を防ぐ測定肢位を守る(隣接関節の固定)
  • 参考可動域はあくまで目安で個人差を考慮する
比較表
ROM測定の基本要素
要素内容
基本肢位解剖学的肢位を0度とする
基本軸近位(固定)側の骨に合わせる
移動軸遠位(運動)側の骨に合わせる
軸中心関節運動軸に一致させる
注意点代償運動を排除する測定肢位で行う
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