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理由で解く 作業療法士

QO59A011 作業療法治療学

出典:第59回作業療法士国家試験(2024)午前 問11
問題
62歳の男性。畑で野焼き中に熱傷になったため救急車で搬入された。搬入時の両下肢の熱傷部位を図に示す。全身の熱傷面積は35%である。熱傷で正しいのはどれか。
図
選択肢
1 疼痛評価が必要である。
2 熱傷深度はⅠ度である。
3 全身症状の観察は必要ない。
4 気道熱傷は予後因子ではない。
5 熱傷面積は予後因子ではない。
解答
正解1(疼痛評価が必要である。)
解説

写真は発赤のみのⅠ度ではなく蒼白・炭化・湿潤創が混在する重症熱傷であり、疼痛評価が必要(選択肢1が正)。

写真は両下肢(下腿~足部)の熱傷で、靴下が一部残り、皮膚には野焼き由来の煤・灰が付着している。所見は単なる発赤(Ⅰ度)ではなく、蒼白・白色斑・黒色炭化部・赤色の湿潤創(真皮露出)が混在し、深達度の異なる熱傷が並存している。したがって「Ⅰ度」とする選択肢2は画像と矛盾する。全身熱傷面積35%の重症熱傷であり、輸液管理・ショックや感染の監視など全身症状の観察は不可欠(選択肢3は誤)、気道熱傷・熱傷面積はいずれも生命予後を左右する重要な予後因子である(選択肢4・5は誤)。混在深度の創で有痛性部分を含むため、深度判定と鎮痛のために疼痛評価は必要であり、選択肢1が正しい。

✓ 1. 正しい
疼痛評価が必要である。
写真では紅斑を伴う浅い部分と露出真皮の湿潤創が混在し、少なくとも一部は有痛性。深度評価・治療方針のため疼痛評価は必須
✗ 2. 誤り
熱傷深度はⅠ度である。
Ⅰ度は発赤のみだが、写真は蒼白部・白色斑・黒色炭化部・湿潤な創面が混在しⅡ度以上を含む。Ⅰ度単独ではない
✗ 3. 誤り
全身症状の観察は必要ない。
両下肢の広範熱傷(全身35%)であり、輸液・ショック・感染など全身管理が必須。観察不要は誤り
✗ 4. 誤り
気道熱傷は予後因子ではない。
気道熱傷は換気障害・浮腫を招く重要な予後因子である
✗ 5. 誤り
熱傷面積は予後因子ではない。
熱傷面積は重症度・生命予後を左右する代表的予後因子である
ポイント
  • 広範囲熱傷では疼痛評価と全身観察が必須
  • 熱傷の予後因子=面積・深度・気道熱傷・年齢
  • 35%TBSAは重症熱傷でショックに注意
比較表
熱傷深度の分類
深度傷害層所見疼痛
Ⅰ度表皮発赤・紅斑あり
浅達性Ⅱ度真皮浅層水疱・湿潤・強い痛み強い
深達性Ⅱ度真皮深層水疱・知覚鈍麻鈍い
Ⅲ度皮膚全層白色〜炭化・乾燥なし(無痛)
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