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理由で解く 作業療法士

QO59A012 作業療法治療学

出典:第59回作業療法士国家試験(2024)午前 問12
問題
86歳の女性。介護老人保健施設に入所中。トイレで便座から立ち上がる際、突然大量の嘔吐をした。2日前から同施設内で3名のノロウイルス感染症が発生している。ノロウイルスの感染症対策で正しいのはどれか。2つ選べ。
選択肢
1 介助していた職員を隔離する。
2 入所者に手指衛生を指導する。
3 吐物の清拭時に防護具を着用する。
4 全職員に抗ウイルス薬を予防投与する。
5 トイレの手すりの消毒にはアルコールが推奨される。
解答
正解2(入所者に手指衛生を指導する。)、3(吐物の清拭時に防護具を着用する。)
解説

ノロウイルス対策は接触・経口感染の遮断が要。手指衛生の徹底と、吐物処理時の手袋・ガウン・マスク着用が正しい。消毒は次亜塩素酸ナトリウムでアルコールは無効。

ノロウイルスはエンベロープを持たないためアルコール消毒に抵抗性で、環境消毒は次亜塩素酸ナトリウム(塩素系)を用いる。感染経路は経口・接触(吐物・糞便)であり、流水と石けんによる手指衛生の徹底が基本となる。吐物・排泄物には大量のウイルスが含まれ飛散・エアロゾル化するため、処理時は手袋・ガウン・マスク(必要に応じゴーグル)などの個人防護具を着用する。抗ウイルス薬は存在せず対症療法が中心で、感染者は隔離するが無症状の介助職員を一律隔離するのは対策の本旨ではない。

✗ 1. 誤り
介助していた職員を隔離する。
発症者の対応は必要だが、無症状職員を隔離することが感染対策の要点ではない
✓ 2. 正しい
入所者に手指衛生を指導する。
経口・接触感染を断つ手指衛生の徹底は最重要
✓ 3. 正しい
吐物の清拭時に防護具を着用する。
吐物は高濃度のウイルスを含み飛散するため手袋・ガウン・マスク着用は必須
✗ 4. 誤り
全職員に抗ウイルス薬を予防投与する。
ノロウイルスに有効な抗ウイルス薬はなく予防投与は不適
✗ 5. 誤り
トイレの手すりの消毒にはアルコールが推奨される。
ノロはアルコール抵抗性で、次亜塩素酸ナトリウムを用いる
ポイント
  • ノロウイルスはアルコール無効→次亜塩素酸ナトリウムで消毒
  • 手指衛生は流水と石けん
  • 吐物処理は防護具着用+塩素系で処理
比較表
ノロウイルス感染対策のポイント
項目対応
感染経路経口・接触(吐物・糞便)
手指衛生流水と石けんによる手洗い
環境消毒次亜塩素酸ナトリウム(アルコール無効)
吐物処理手袋・ガウン・マスク着用、塩素系で拭き取り
治療対症療法(有効な抗ウイルス薬なし)
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