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理由で解く 作業療法士

QO58P006 基礎作業療法学

出典:第58回作業療法士国家試験(2023)午後 問6
問題
手指動作の発達で最も難易度が高いのはどれか。
図
選択肢
1 1
2 2
3 3
4 4
5 5
解答
正解4(4)
解説

手指発達で最後に完成し最も難易度が高いのは、母指と示指の指尖を対立させて小さな物をつまむ指尖つまみ(精密把握)である。

手指の把握(つかみ)は発達に伴い、手掌全体で握る未熟な「手掌把握」から、母指と示指の指尖を対立させて小さな物をつまむ「指尖つまみ(精密把握)」へと段階的に洗練される。図では小球を保持する位置が、手掌に近い近位(1・2)から、指腹・側面で挟む中間段階(3)、そして指先どうしでつまむ遠位(4)へと描き分けられている。母指と示指の指先で小球をつまむ4は、対立運動と個々の指の分離運動を要し、発達上最後に完成する最も難易度の高い把握である。したがって最も難易度が高いのは4。

✗ 1. 誤り
1
小球を指の付け根付近(手掌に近い位置)で保持し指先を使わない、最も未熟な把握。難易度は低い
✗ 2. 誤り
2
手を握り込み母指基部(橈側手掌)で小球を保持する、手全体で握る未熟な把握
✗ 3. 誤り
3
橈側での握り(はさみ状):屈曲した母指と示指橈側の間で小球を挟む中間段階で、指尖の対立には至らない
✓ 4. 正しい
4
指尖つまみ(精密把握):母指と示指の指先を対立させ小球をつまむ形。発達上いちばん最後に完成する最も高難度の把握
✗ 5. 誤り
5
伸展した母指の先端で小球を支える形で、4のような指先どうしの完全な対立つまみではない
ポイント
  • 把握発達=近位→遠位・尺側→橈側に分化
  • 手掌把握→熊手状→指腹つまみ→指尖つまみ
  • 最も高度=母指-示指の指尖つまみ(precision pincer)
比較表
把握(grasp)の発達順序
段階おおよその時期
手掌把握4〜5か月
橈側手掌把握6〜7か月
熊手状把握(raking)7〜8か月
指腹つまみ8〜9か月
指尖つまみ(precision pincer)9〜12か月以降
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