学習トップ理由で解く 作業療法士第12章 ▸ 一般 / QO57P030

理由で解く 作業療法士

QO57P030 作業療法治療学

出典:第57回作業療法士国家試験(2022)午後 問30
問題
上腕能動義手の適合検査項目とその不適合の原因との組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 義手装着時の肩関節可動域 ― 肘プーリーユニット取り付け位置の不良
2 前腕部〈肘継手〉の屈曲可動域 ― ソケットのトリミング不良
3 肘の最大屈曲に要する肩関節の屈曲角度 ― ケーブルの長さの不良
4 回旋力に対する安定性 ― ハーネスの調整不良
5 引っ張り荷重〈下垂力〉に対する安定性 ― リテーナーの位置不良
解答
正解3(肘の最大屈曲に要する肩関節の屈曲角度 ― ケーブルの長さの不良)
解説

上腕能動義手では、肘を最大屈曲させるのに要する肩関節屈曲角度が大きすぎる場合、コントロールケーブルの長さ・効率の不良が原因となる。操作効率を評価する適合検査項目である。

上腕能動義手(体内力源式)は、ハーネスとコントロールケーブルを介して肩関節の屈曲・肩甲帯の運動を義手の肘継手屈曲や手先具開閉に伝える。適合検査では、肘を最大屈曲させるのに必要な肩関節屈曲角度を評価し、これが過大であればケーブルの長さや取り回し(効率)の不良を疑う。ケーブルが長すぎたり効率が悪いと、少ない肩の動きで肘を屈曲できず操作性が低下する。したがって「肘の最大屈曲に要する肩関節の屈曲角度」と「ケーブルの長さの不良」の組合せが正しい。他の選択肢は評価項目と原因の対応が誤っている(回旋・懸垂の安定性はソケット適合やハーネス懸垂に、可動域は継手やトリミングに関わるが、提示された組合せは対応が一致しない)。

✗ 1. 誤り
義手装着時の肩関節可動域 ― 肘プーリーユニット取り付け位置の不良
肩関節可動域と肘プーリーユニット取付位置の対応は適切でない
✗ 2. 誤り
前腕部〈肘継手〉の屈曲可動域 ― ソケットのトリミング不良
前腕(肘継手)の屈曲可動域とソケットのトリミング不良の対応は適切でない
✓ 3. 正しい
肘の最大屈曲に要する肩関節の屈曲角度 ― ケーブルの長さの不良
肘の最大屈曲に要する肩関節屈曲角度はケーブルの長さ・効率の不良で増大する
✗ 4. 誤り
回旋力に対する安定性 ― ハーネスの調整不良
回旋に対する安定性はソケット適合・断端との適合に関わり、ハーネス調整とは一致しない
✗ 5. 誤り
引っ張り荷重〈下垂力〉に対する安定性 ― リテーナーの位置不良
引っ張り(下垂力)に対する安定性は懸垂機構(ハーネス・ソケット)に関わり、リテーナー位置とは一致しない
ポイント
  • 上腕能動義手=ハーネスとケーブルで肩の力を肘・手先具に伝達
  • 肘最大屈曲に要する肩屈曲角度が過大=ケーブル長・効率の不良
  • 操作効率を評価する適合検査項目
  • 懸垂・安定性はハーネス/ソケット適合が関与
比較表
上腕能動義手の適合検査(操作効率)
検査項目不適合の原因
肘最大屈曲に要する肩屈曲角度ケーブルの長さ・効率の不良
手先具の操作力・開閉ケーブル/ハーネスの不良
懸垂・下垂力への安定性ソケット・ハーネス適合不良
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 作業療法士
App Store入手