学習トップ / 理由で解く 作業療法士 / 第11章 ▸ 実地 / QO57P002
理由で解く 作業療法士

CATは下位検査ごとに測る注意機能が異なる(Span=短期記憶/記憶範囲、Cancellation・Detection=選択性/持続性注意、Memory Updating=ワーキングメモリー、PASAT=配分性注意・作動記憶、CPT=持続性注意)。正答率だけでなく所要時間・反応時間の延長も評価対象で、正答率正常でも所要時間延長なら選択性注意・処理効率の低下を疑う。
本問は厚生労働省により「選択肢に誤りがあり正解が得られない」として採点除外(不適切問題)となり、公式正答は空([])である。CATプロフィールから確実に読み取れるのはワーキングメモリーの障害で、配分性注意・作動記憶を要するPASAT(2秒条件10%、1秒条件はほぼ0%でcut-off▼を大きく下回る)と、作動記憶の更新を測るMemory Updating(3スパン58%・4スパン35%、いずれもcut-off以下)が著明に低下しているため選択肢5は確実に正しい。一方、短期記憶(Digit Span・Tapping Spanが平均域)、半側空間無視(Visual Cancellation・Position Stroopの正答率が平均域)は否定でき、選択肢1・2は誤り。問題は第2の正答で、持続性注意の主指標であるCPT反応時間は平均域で保たれ、選択肢3「持続性注意の障害」は所見が弱い。これに対し、正答率は正常でも抹消課題(Visual Cancellation)とPosition Stroopの所要時間が著明に延長している点を捉えれば、選択性注意・処理効率の低下として選択肢4「選択性注意の障害」を第2正答と解釈できる(信頼できる解説サイトもこの解釈で4・5を挙げる)。もっとも、抹消課題は持続性注意も同時に反映し所要時間延長は処理速度低下とも解釈しうるため、選択性注意か持続性注意かを一意に決められず、これが採点除外の理由となっている。
| 下位検査 | 主に評価する機能 |
|---|---|
| 抹消・検出課題 | 選択性・持続性注意 |
| CPT | 持続性注意 |
| PASAT | ワーキングメモリー・分配性注意 |
| Position Stroop | 選択性注意・抑制 |
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