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理由で解く 作業療法士

QO56P020 作業療法治療学

出典:第56回作業療法士国家試験(2021)午後 問20
問題
32歳の男性。統合失調症。これまで院内の外来作業療法に参加していたが、友人の就労を契機に本人も就労希望を口にするようになった。担当の作業療法士が院内のカンファレンスで、この患者の就労移行支援事業所利用を提案するにあたって最も重要なのはどれか。
選択肢
1 罹病期間
2 幻聴の頻度
3 病識の程度
4 就労への意欲
5 統合失調症の病型
解答
正解4(就労への意欲)
解説

就労移行支援は本人の就労意欲を土台に進める。近年の就労支援(IPS等)では症状の重症度や病型より本人の希望・意欲を重視する。

就労移行支援事業所の利用提案で最も重要なのは、本人が働きたいという意欲を持っているかである。援助付き雇用(IPS)に代表される現代の就労支援は「本人が希望すれば重症度に関わらず支援を開始する」ことを原則とし、動機づけが支援継続と定着の基盤になる。罹病期間・幻聴の頻度・病型は就労可否を直接規定する要因ではなく、これらを選定条件にすると支援機会を狭めてしまう。病識も重要だが、まず本人の就労意欲があってこそ支援が成立するため、最優先は『就労への意欲』である。

✗ 1. 誤り
罹病期間
長短が就労可否を直接規定するわけではなく、除外条件にすべきでない
✗ 2. 誤り
幻聴の頻度
症状があっても意欲があれば支援可能で、最重要ではない
✗ 3. 誤り
病識の程度
重要ではあるが、支援の出発点となる意欲が前提
✓ 4. 正しい
就労への意欲
本人の動機づけが支援開始・継続・定着の土台で最も重要
✗ 5. 誤り
統合失調症の病型
病型で就労適性を判断するのは不適で、選定基準にならない
ポイント
  • 就労支援は本人の就労意欲を土台に進める
  • IPSは重症度で対象を選別しない(本人希望優先)
  • 罹病期間・症状・病型で就労機会を狭めない
比較表
就労支援の考え方(IPSの原則)
原則内容
本人希望優先働きたい意欲があれば支援開始
症状非除外重症度で対象を選別しない
個別性本人の希望に沿った職探し
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