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理由で解く 作業療法士

QO56P010 作業療法治療学

出典:第56回作業療法士国家試験(2021)午後 問10
問題
39歳の女性。多発性硬化症。発症から4年が経過。寛解と再燃を繰り返している。MMTは両側の上肢・下肢共に4。軽度の両側視神経炎を伴い、疲労の訴えが多い。この患者に対する作業療法で適切なのはどれか。
選択肢
1 陶芸で菊練りを行う。
2 木工作業で椅子を作る。
3 ビーズ細工でピアスを作る。
4 卓上編み機でマフラーを編む。
5 細かいタイルモザイクのコースターを作る。
解答
正解4(卓上編み機でマフラーを編む。)
解説

多発性硬化症では易疲労と体温上昇による症状悪化(Uhthoff現象)を避ける。強い筋力・持久力を要さず、視力負担の少ない軽作業(卓上編み機)が適切。

多発性硬化症では疲労が主要症状で、過度な運動や体温上昇が一時的な症状悪化(Uhthoff現象)を招くため、活動はエネルギー保存(ペーシング)を原則とする。本例はMMT4と軽度筋力低下、両側視神経炎による視力低下、強い易疲労を伴う。卓上編み機は座位で行え、上肢の大きな反復動作を機械が補助するため筋・持久力負担が少なく、細かい視作業も要さないため最も適切。菊練りや椅子作りは強い筋力・持久力を要し疲労を助長し、ビーズやタイルモザイクは近見の細かい視作業で視神経炎の負担が大きい。したがって『卓上編み機でマフラーを編む』が適切。

✗ 1. 誤り
陶芸で菊練りを行う。
全身・上肢に強い持久的筋力を要し疲労・体温上昇を招く
✗ 2. 誤り
木工作業で椅子を作る。
重量物操作・強い筋力と持久力を要し易疲労患者に不適
✗ 3. 誤り
ビーズ細工でピアスを作る。
微細な近見作業で視神経炎による視力低下に負担が大きい
✓ 4. 正しい
卓上編み機でマフラーを編む。
座位・機械補助で筋持久力・視力負担が少なくペーシングに適う
✗ 5. 誤り
細かいタイルモザイクのコースターを作る。
細かい視作業で視力負担が大きく不適
ポイント
  • MSは易疲労が主症状→エネルギー保存(ペーシング)
  • 体温上昇で悪化(Uhthoff現象)を避ける
  • 視神経炎では細かい近見作業を避ける
比較表
MSの作業選択の視点
配慮点望ましい作業の条件
易疲労低強度・短時間・休憩を挟める
体温上昇(Uhthoff)発汗・過負荷を避ける軽作業
視神経炎細かい近見作業を避ける
筋力低下(MMT4)機械補助で反復負担を軽減
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