学習トップ理由で解く 作業療法士第10章 ▸ 実地 / QO56P001

理由で解く 作業療法士

QO56P001 基礎作業療法学

出典:第56回作業療法士国家試験(2021)午後 問1
問題
椅子座位でテーブル上にあるコップにゆっくりと手を伸ばしてつかむ作業の図を示す。この時の肩関節と肘関節の運動に関与が推定される筋と収縮様式との組合せで正しいのはどれか。
図
選択肢
1 三角筋前部線維 ― 求心性収縮
2 三角筋後部線維 ― 求心性収縮
3 上腕二頭筋 ― 求心性収縮
4 上腕三頭筋 ― 遠心性収縮
5 腕橈骨筋 ― 求心性収縮
解答
正解1(三角筋前部線維 ― 求心性収縮)
解説

前方リーチは肩関節屈曲+肘伸展。屈曲の主動作筋である三角筋前部線維が短縮しながら働く=求心性収縮となる。

テーブル上のコップへ前方にゆっくり手を伸ばす動作は、肩関節屈曲と肘関節伸展の複合運動である。肩屈曲の主動作筋は三角筋前部線維であり、動作方向(屈曲)に向かって筋が短縮しながら関節を動かすので求心性収縮となる。肘は重力に抗して伸展位を保ちつつ前方へ運ぶが、水平面上をゆっくり滑らせる状況では肘伸展を三角筋前部・大胸筋鎖骨部などの肩屈曲力が主に担い、上腕三頭筋の関与は限定的である。したがって『三角筋前部線維+求心性収縮』が最も適切。

✓ 1. 正しい
三角筋前部線維 ― 求心性収縮
肩関節屈曲(前方リーチ)の主動作筋が短縮しながら働く
✗ 2. 誤り
三角筋後部線維 ― 求心性収縮
後部線維は肩伸展・水平外転に働き、前方リーチとは逆方向。関与するとしても遠心性
✗ 3. 誤り
上腕二頭筋 ― 求心性収縮
二頭筋は肘屈曲筋。リーチでは肘は伸展方向のため、屈筋が求心性に働くのは不適切
✗ 4. 誤り
上腕三頭筋 ― 遠心性収縮
肘は伸展方向へ動くため三頭筋は求心性が想定される。遠心性収縮は誤り
✗ 5. 誤り
腕橈骨筋 ― 求心性収縮
腕橈骨筋は肘屈曲筋。伸展を伴う前方リーチでの主働として求心性収縮は不適切
ポイント
  • 前方リーチ=肩屈曲+肘伸展
  • 三角筋前部線維は肩屈曲の主動作筋
  • 動作方向に短縮する筋=求心性収縮
比較表
収縮様式の判別
収縮様式筋長変化例(リーチ動作)
求心性収縮短縮肩屈曲する三角筋前部線維
遠心性収縮伸張コップを下ろす時に重力に抗する筋
等尺性収縮不変姿勢保持(体幹固定)
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