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理由で解く 作業療法士

QO56A025 作業療法評価学

出典:第56回作業療法士国家試験(2021)午前 問25
問題
発症後2時間の脳梗塞病巣を確認するために最も適切なのはどれか。
選択肢
1 CT像
2 MRI 水強調像
3 MRI 拡散強調像
4 MRI 脂肪抑制像
5 MRI 3D T1強調像
解答
正解3(MRI 拡散強調像)
解説

発症後2時間という超急性期の梗塞巣を確認できるのは拡散強調像(DWI)である。

虚血に陥った脳組織では数分のうちに細胞性浮腫が生じて水分子の拡散が制限されるため、DWIでは発症数分〜数時間の時点から病巣が高信号として描出される。したがって発症後2時間の病巣確認には選択肢3が最も適切である。CTはこの時期にはまだ明瞭な低吸収域を示さず、early CT signを拾えても病巣の同定には力不足である。水の信号を強調する撮像は、血管原性浮腫が進んで組織の水分量が増えてはじめて高信号となるため、高信号化までに数時間以上を要し2時間では描出されにくい。脂肪抑制像は脂肪の信号を消す技法で、眼窩や骨髄、腫瘍の性状評価などに用いるものである。3D T1強調像は解剖学的構造の描出や容積計測に優れるが、急性期虚血に対する感度は低い。血栓溶解療法の適応判断でも、まずDWIで梗塞巣とその広がりを確認するのが基本である。

✗ 1. 誤り
CT像
発症2時間ではまだ明瞭な低吸収域が現れず、病巣の確認には不十分(誤)。
✗ 2. 誤り
MRI 水強調像
組織の水分量増加を捉える撮像で、高信号化まで数時間以上かかる(誤)。
✓ 3. 正しい
MRI 拡散強調像
細胞性浮腫による拡散制限を数分〜数時間で高信号として描出する(正)。
✗ 4. 誤り
MRI 脂肪抑制像
脂肪の信号を抑える技法で、急性期梗塞の検出を目的とする撮像ではない(誤)。
✗ 5. 誤り
MRI 3D T1強調像
解剖学的構造の描出に優れるが、超急性期の虚血検出には感度が低い(誤)。
ポイント
  • 超急性期梗塞=拡散強調像(DWI)で早期高信号
  • CT・T2・FLAILRは早期は変化に乏しい
  • 血栓溶解療法の適応評価にDWIが有用
比較表
脳梗塞の画像検出の時間経過
検査梗塞が描出される時期
拡散強調像(DWI)発症数分〜数時間(超急性期)
T2強調像・FLAIR数時間〜(急性期)
CT早期は不明瞭、6〜24時間で低吸収域
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