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理由で解く 作業療法士

QO55P015 基礎作業療法学

出典:第55回作業療法士国家試験(2020)午後 問15
問題
26歳の女性。通勤途中に2人が亡くなる交通事故を目撃した。数日後から睡眠障害、集中力の低下、現実感の変化などの症状が生じ、また、交通事故の起きた場所を避け、事故の夢を繰り返しみるようになった。これらの症状は3週後には消退した。考えられるのはどれか。
選択肢
1 解離性障害
2 強迫性障害
3 パニック障害
4 急性ストレス障害
5 PTSD〈外傷後ストレス障害〉
解答
正解4(急性ストレス障害)
解説

強い心的外傷後に、再体験・回避・過覚醒・解離(現実感変化)が出現し、1か月以内(本例3週)に消退したものは急性ストレス障害(ASD)。1か月を超えて持続すればPTSD。

生命が脅かされる出来事の目撃という外傷体験後、悪夢による再体験、事故現場の回避、睡眠障害・集中力低下(過覚醒)、現実感の変化(解離症状)がそろっている。発症から数日〜3週で症状が消退している点が鍵で、症状の持続が概ね1か月以内であれば急性ストレス障害(ASD)と診断される。症状が1か月を超えて遷延する場合にPTSDとなる。本例は3週で消退しているためASDが最も考えられる。

✗ 1. 誤り
解離性障害
外傷が契機のことはあるが、健忘・遁走・同一性障害などが主症状で、再体験・回避の三徴を説明しにくい(誤)。
✗ 2. 誤り
強迫性障害
強迫観念・強迫行為が主体で、外傷体験後の再体験像とは異なる(誤)。
✗ 3. 誤り
パニック障害
予期しないパニック発作と予期不安が中心で、外傷・回避のパターンと合わない(誤)。
✓ 4. 正しい
急性ストレス障害
外傷後に再体験・回避・過覚醒・解離が生じ、1か月以内(本例3週)に消退し合致(正)。
✗ 5. 誤り
PTSD〈外傷後ストレス障害〉
同様の症状だが症状の持続が1か月を超える場合に診断。本例は3週で消退しており該当しない(誤)。
ポイント
  • 外傷後の再体験・回避・過覚醒・解離=ストレス関連障害
  • 1か月以内に消退=急性ストレス障害(ASD)
  • 1か月を超えて持続=PTSD
比較表
ASDとPTSDの鑑別
項目急性ストレス障害(ASD)PTSD
発症・持続外傷後まもなく、症状は概ね1か月以内1か月を超えて持続
主症状再体験・回避・過覚醒・解離再体験・回避・過覚醒・認知/気分の陰性変化
本例3週で消退=該当遷延せず非該当
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