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理由で解く 作業療法士

QO55A010 作業療法治療学

出典:第55回作業療法士国家試験(2020)午前 問10
問題
70歳の女性。Parkinson病。Hoehn & Yahrの重症度分類ステージIII。自宅で頻回に転倒し、日常生活に支障をきたすようになった。この患者に対する指導として適切なのはどれか。
選択肢
1 直線的な方向転換をする。
2 歩行時に体幹を屈曲する。
3 車椅子駆動の方法を指導する。
4 リズムをとりながら歩行する。
5 足関節に重錘バンドを装着して歩行する。
解答
正解4(リズムをとりながら歩行する。)
解説

リズム(聴覚キューイング)を利用した歩行はすくみ足・小刻み歩行を改善し転倒を減らす有効な指導。

Parkinson病では基底核の障害により運動の自動的なリズム生成が障害され、すくみ足や小刻み歩行、加速歩行を生じて転倒しやすい。メトロノームや号令などの外的リズム(聴覚キュー)に合わせて歩くと歩幅とリズムが整い、すくみ足が改善して転倒予防につながる。したがって「リズムをとりながら歩行する」が適切。ステージIIIは姿勢反射障害があるが自立歩行は可能な段階で、車椅子駆動の指導は時期尚早。前傾(体幹屈曲)姿勢は本疾患で既に強く、助長すると重心が前方に偏り転倒を増やす。足関節への重錘は歩行を妨げ疲労・転倒リスクを高め推奨されない。方向転換はすくみ足が誘発されやすく、直線的な急な方向転換より弧を描く大回りが安全である。

✗ 1. 誤り
直線的な方向転換をする。
急な方向転換はすくみ足・転倒を誘発。大回りが安全で不適切
✗ 2. 誤り
歩行時に体幹を屈曲する。
前傾姿勢を助長し重心前方偏位で転倒増加
✗ 3. 誤り
車椅子駆動の方法を指導する。
ステージIIIは歩行自立可能で時期尚早
✓ 4. 正しい
リズムをとりながら歩行する。
聴覚キューですくみ足改善・転倒予防に有効
✗ 5. 誤り
足関節に重錘バンドを装着して歩行する。
歩行を妨げ疲労・転倒リスク増で推奨されない
ポイント
  • 外的リズム(聴覚キュー)ですくみ足・歩行を改善
  • 前傾姿勢の助長は禁物、伸展を促す
  • ステージIIIは歩行可能、車椅子は時期尚早
比較表
Parkinson病歩行への対応
方法効果/適否
リズム・視覚キューすくみ足改善・転倒予防に有効
体幹屈曲の助長前傾増悪で転倒増(不適)
足関節重錘歩行妨げ・疲労増(不適)
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