学習トップ / 理由で解く 作業療法士 / 第12章 ▸ 実地 / QO54A012
理由で解く 作業療法士
脊髄小脳変性症の主症状は運動失調(測定障害・企図振戦・協調運動障害)であり、筋力低下ではない。上肢を宙で支えて運動を誘導するポータブルスプリングバランサーは失調に無効で、むしろ支持を減らし振戦を助長するため不適切。
脊髄小脳変性症(SCD)は小脳・脊髄・脳幹の変性により運動失調をきたす疾患で、上肢では測定障害・企図振戦・反復拮抗運動障害、下肢・体幹では平衡障害と失調性歩行が問題となる。中核となる障害は「運動の協調・制御の障害」であって筋力低下ではない点が福祉用具選定の鍵である。ポータブルスプリングバランサー(PSB)はバネの張力で上肢の重量を支え、わずかな力で上肢を空間内に動かせるようにする装置で、筋ジストロフィーやALS・脊髄性筋萎縮症など近位筋の筋力低下が主体の疾患に適応がある。失調症例では上肢を宙に浮かせて支持点を減らすとかえって企図振戦・測定障害が増強し、目的動作が困難になるため不適切である。他の用具は失調に伴う転倒・巧緻性低下を補う実用的選択肢であり適切。
| 機器 | 主な適応 | 作用 |
|---|---|---|
| ポータブルスプリングバランサー | 近位筋の筋力低下(筋ジス・ALS) | 上肢の重量を支え運動を補助 |
| BFO(MOMO) | 筋力低下 | 前腕を支持し水平面運動を補助 |
| 重錘負荷 | 上肢失調(SCD等) | 重みで振戦・測定障害を抑制 |
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