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理由で解く 作業療法士

QO54A011 作業療法治療学

出典:第54回作業療法士国家試験(2019)午前 問11
問題
30歳の男性。アテトーゼ型脳性麻痺。頸椎症性脊髄症を発症し、歩行不能となった。電動車椅子を導入し、練習開始後2週で施設内自走が可能となったが、壁への衝突等があるために見守りが必要である。上肢操作向上を目的とした作業療法で適切なのはどれか。
選択肢
1 貼り絵をする。
2 木工で鋸を使う。
3 ドミノを並べる。
4 版画で彫刻刀を使う。
5 革細工でスタンピングをする。
解答
正解1(貼り絵をする。)
解説

アテトーゼ型脳性麻痺は不随意運動で肢位が安定せず、頸椎症性脊髄症も合併。刃物や高精度・強い固定を要する作業は危険/困難で、大きな動作で安全に行える貼り絵が適切。

アテトーゼ型脳性麻痺では、意図しない不随意運動と筋緊張の動揺により上肢の肢位保持と巧緻動作が困難で、動作に伴い不随意運動が増強しやすい。加えて頸椎症性脊髄症を合併しており、頸部への負担や鋭利な道具の使用はさらなる脊髄症状悪化や外傷のリスクとなる。上肢操作向上を目的とする作業療法では、こうした特性を踏まえ、刃物などの危険な道具を用いず、細かな正確性や強い固定を必ずしも要さない中で、リーチや粗大な上肢運動を安全に反復できる作業を選ぶ。貼り絵は紙を選び・置き・貼るという上肢のリーチと操作を段階的に練習でき、不随意運動があっても危険が少ないため適切である。鋸・彫刻刀といった刃物や、精密な位置決め(ドミノ)・強い打撃固定(スタンピング)を要する作業は、不随意運動下では危険または過大な難度となり適さない。

✓ 1. 正しい
貼り絵をする。
刃物を使わず粗大な上肢操作を安全に反復でき、不随意運動があっても危険が少なく適切
✗ 2. 誤り
木工で鋸を使う。
鋸は刃物で、不随意運動により制御を失うと外傷リスクが高く不適
✗ 3. 誤り
ドミノを並べる。
精密な位置決めを要し、不随意運動下では難度が高く達成困難
✗ 4. 誤り
版画で彫刻刀を使う。
彫刻刀は鋭利で、不随意運動により受傷リスクが高く不適
✗ 5. 誤り
革細工でスタンピングをする。
木槌での打撃と強い固定を要し、肢位が安定しないため制御困難で不適
ポイント
  • アテトーゼ型脳性麻痺=不随意運動で肢位保持・巧緻動作が困難
  • 頸椎症性脊髄症合併により刃物・頸部負担のある作業は回避
  • 安全に粗大上肢運動を反復できる作業(貼り絵)を選択
比較表
作業選択時のリスク評価
作業要求される要素アテトーゼ型での適否
貼り絵リーチ・粗大操作適(安全)
鋸/彫刻刀刃物操作・精密制御不適(受傷リスク)
ドミノ精密な位置決め不適(困難)
革細工スタンピング打撃・強い固定不適(制御困難)
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