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理由で解く 作業療法士

QO53A042 作業療法評価学

出典:第53回作業療法士国家試験(2018)午前 問42
問題
作業療法中に「脳が溶けて流れ出す」と辛そうに訴える患者の症状として考えられるのはどれか。
選択肢
1 作為体験
2 被害妄想
3 思考奪取
4 体感幻覚
5 連合弛緩
解答
正解4(体感幻覚)
解説

身体内部の異常な体感を実際にあると感じる訴えは体感幻覚(体感異常)である。

「脳が溶けて流れ出す」という訴えは、実在しない身体内部の感覚(内臓・身体の異常な感覚)を現実のものとして知覚しており、これは体感幻覚(セネストパチー、体感異常)に該当する。統合失導症や身体化を伴う病態でみられ、しばしば奇異で了解困難な身体感覚として表現される。妄想(思考内容の障害)や思考の障害(思考奪取・連合弛緩)とは区別され、あくまで知覚(感覚)レベルの異常である点が鑑別のポイントである。

✗ 1. 誤り
作為体験
自分の思考・行動が他者にさせられていると感じる自我障害。感覚異常の訴えではない
✗ 2. 誤り
被害妄想
他者から害を加えられるという誤った確信。身体感覚の異常ではない
✗ 3. 誤り
思考奪取
自分の考えが抜き取られると感じる思考(自我)の障害で、体感の訴えではない
✓ 4. 正しい
体感幻覚
実在しない身体内部の異常な感覚を知覚する幻覚。「脳が溶ける」等の奇異な身体感覚が典型
✗ 5. 誤り
連合弛緩
観念のまとまりが欠け思考が飛躍・脱線する思考過程の障害で、体感の訴えではない
ポイント
  • 体感幻覚=実在しない身体内部感覚を知覚する幻覚
  • 「脳が溶ける」等の奇異な身体感覚が典型
  • 妄想(思考内容)・思考障害(思考過程/自我)と区別
比較表
精神症状の分類と鑑別
症状障害される領域
体感幻覚知覚(身体内部の感覚)
被害妄想思考内容
連合弛緩思考過程
思考奪取自我意識(思考の能動性)
作為体験自我意識(行為の能動性)
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