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理由で解く 作業療法士

QO53A005 作業療法評価学

出典:第53回作業療法士国家試験(2018)午前 問5
問題
上腕能動義手の適合検査において、コントロールケーブルシステムの伝達効率をチェックする計算式を以下に示す。コントロールケーブルシステムの伝達効率(%)=(A/B)×100。Aにあたる計測はどれか。
図
選択肢
1 1
2 2
3 3
4 4
5 5
解答
正解4(4)
解説

操作効率=(義手装着時に実際に得られるケーブル移動量)/(ハーネス側で入力したケーブル移動量)×100。Aは装着時に肘継手側で得られる出力側の移動量。

上腕能動義手ではハーネスの動き(肩甲帯の外転・屈曲など)がコントロールケーブルを介して肘継手やフックの操作に伝わる。この伝達の途中で摩擦などによる損失が生じるため、入力に対してどれだけ有効に出力へ伝わるかを操作効率で評価する。式のBは入力側(身体・ハーネス側でケーブルに与えた移動量)、Aは出力側(義手を装着した状態で実際に肘継手・末端に伝わったケーブルの移動量)に相当する。効率が低い場合はケーブルハウジングの屈曲や摩擦、アライメント不良を疑い調整する。数値の定義は成書により表現差があるため、要点は『実際に得られた出力量/与えた入力量』である。

✗ 1. 誤り
1
義手を装着した状態でばねばかりを掛けて牽引する計測。装着した義手系を介した計測であり、手先具単体の計測Aには該当しない
✗ 2. 誤り
2
ハーネスを装着した状態でケーブルにばねばかりを掛けて牽引する計測。これも装着状態の計測であり、手先具単体の計測Aには該当しない
✗ 3. 誤り
3
装着した義手を下方へ牽引してソケットの懸垂機能(抜けにくさ)を確認する適合検査で、伝達効率の式には含まれない
✓ 4. 正しい
4
手先具単体を全開するのに要する力(kg)をばねばかりで計測しており、伝達効率の分子Aに該当する
✗ 5. 誤り
5
ものさしで手先具の開き幅(cm)を測る計測。力(kg)で評価する伝達効率のAには当たらない(開き幅で定義する「操作効率」ならAになり得るため原問は採点除外)
本問は、設問が用いた「操作効率」という語の定義が成書間で一致せず、力(kg)を測る選択肢4と開き幅(cm)を測る選択肢5の双方がAに該当してしまうため、厚生労働省が「設問が不適切で正解が得られないため」として採点除外とした問題です。演習として成立させるため、当方で設問中の1語だけを改変しました(原問「コントロールケーブルシステムの操作効率をチェックする計算式…操作効率(%)=(A/B)×100」→ 本アプリ「コントロールケーブルシステムの伝達効率をチェックする計算式…伝達効率(%)=(A/B)×100」)。選択肢とその図は原問のまま変更していません。「伝達効率」は力(kg)で評価する効率を指すため、A=手先具単体を全開するのに要する力の計測(選択肢4)に一意に定まり、開き幅を測る選択肢5は操作効率の分子としてAから外れます。ただし「効率」の呼称は国内の成書でも揺れがありますので、用語の暗記よりも「A=手先具単体側の計測、B=ハーネス(ハンガー)側から与えた入力」という構図で覚えてください。
ポイント
  • 操作効率=出力側ケーブル移動量/入力側ケーブル移動量×100
  • 摩擦・ハウジングの屈曲で効率が低下
  • 上腕能動義手はハーネスの動きをケーブルで伝達
比較表
コントロールケーブルシステム操作効率
記号意味
A(分子)義手装着時に出力側で得られるケーブル移動量
B(分母)入力側(ハーネス側)で与えたケーブル移動量
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