学習トップ / 理由で解く 作業療法士 / 第11章 ▸ 実地 / QO52P003
理由で解く 作業療法士

頸椎症性脊髄症のMRIでは、髄液腔の消失・脊髄の圧排(扁平化)・髄内T2高信号の3所見が最も強く重なる椎間が「変化最大」の部位。矢状断ではC2歯突起を起点に椎体を数えてレベルを同定する。中高年の四肢感覚障害+手指巧緻性低下+歩行障害はまず頸椎症性脊髄症を考える。
本症例は70歳男性で、1年前から誘因なく四肢末梢の感覚障害・筋力低下が緩徐に進行し、手指の巧緻性低下と歩行障害をきたしている。四肢に及ぶ症状に巧緻性低下・歩行障害が併存する像は、頸髄が広範に障害される頸椎症性脊髄症(頚部脊柱管狭窄による脊髄症)を示唆する。頸椎T2矢状断で「変化が最大の椎間」を同定するには、椎間ごとに次の3点を比較する。(1)脊髄前後の高信号を呈する髄液腔(くも膜下腔)が消失しているか、(2)脊髄そのものが前後に圧排・扁平化しているか、(3)圧迫部の脊髄内に淡いT2高信号(髄内輝度変化=脊髄症)が生じているか。歯突起(C2)を起点に椎体を尾側へ数えると、第4/第5頸椎間で前方からの椎間板・骨棘様突出により脊柱管が最も狭小化し、髄液腔が消失して脊髄が強く圧排され、髄内に淡い高信号を認める。すなわちこの椎間の変化が最大であり、正答は選択肢3(第4頸椎・第5頸椎間)。第5/第6・第6/第7頸椎間にも圧迫や髄液腔消失はみられるが、いずれもC4/5より程度は軽い。上位のC2/3・C3/4では明らかな圧迫・変性を認めない。
| 徴候 | 内容 |
|---|---|
| 巧緻運動障害 | 箸・ボタン操作困難、10秒テスト低下 |
| 歩行障害 | 痙性・失調様歩行 |
| 感覚障害 | 四肢のしびれ・異常感覚 |
| 画像 | T2で脊髄圧迫部の髄内高信号 |
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