学習トップ理由で解く 作業療法士第11章 ▸ 実地 / QO52A009

理由で解く 作業療法士

QO52A009 作業療法評価学

出典:第52回作業療法士国家試験(2017)午前 問9
問題
図は痙直型両麻痺を示す脳性麻痺児(GMFCSレベルⅢ)の長座位姿勢である。後方に倒れるのを防ぐため上体を起こそうと全身の筋緊張を強め努力している。その際に上肢に起こる連合反応として適切なのはどれか。
図
選択肢
1 肩甲骨の挙上
2 肩関節の外転
3 肘関節の伸展
4 前腕の回外
5 手関節の背屈
解答
正解1(肩甲骨の挙上)
解説

痙直型で努力・過緊張が高まると、上肢は屈曲共同運動(屈曲パターン)が強まる。肩甲骨挙上・肩内転内旋・肘屈曲・前腕回内・手関節/手指屈曲がその典型。

連合反応は、ある部位で強い努力(力み)をすると他部位に不随意に出現する定型的な姿勢反応で、痙直型脳性麻痺では痙性の分布を反映して現れる。上肢では屈曲共同運動が優位となり、肩甲骨の挙上・後退、肩関節の内転・内旋、肘関節の屈曲、前腕の回内、手関節・手指の屈曲というパターンをとる。本児は長座位で後方転倒を防ごうと全身を力ませているため、上肢にはこの屈曲パターンの一部である『肩甲骨の挙上』が連合反応として出現するのが適切である。肩関節外転・肘伸展・前腕回外・手関節背屈はいずれも伸展/回外方向であり、屈曲優位の痙性上肢の連合反応とは逆方向で不適切である。

✓ 1. 正しい
肩甲骨の挙上
屈曲共同運動の一部で、努力性緊張亢進時に出現する連合反応として適切
✗ 2. 誤り
肩関節の外転
痙性上肢は内転・内旋優位。外転は逆方向で不適
✗ 3. 誤り
肘関節の伸展
上肢は屈曲パターン優位で肘は屈曲する。伸展は不適
✗ 4. 誤り
前腕の回外
痙性では回内が優位。回外は逆方向で不適
✗ 5. 誤り
手関節の背屈
手関節・手指は屈曲する。背屈は逆方向で不適
ポイント
  • 連合反応=努力時に出る不随意の定型姿勢反応
  • 痙性上肢は屈曲共同運動(肩甲骨挙上・肘屈曲・前腕回内・手屈曲)
  • 外転・伸展・回外・背屈は逆方向で誤り
比較表
痙性上肢の屈曲共同運動パターン
部位連合反応での方向
肩甲骨挙上・後退
肩関節内転・内旋
肘関節屈曲
前腕回内
手関節・手指屈曲
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