学習トップ / 理由で解く 臨床医学総論 / 臨床医学総論 第10章 ▸ L. 腰下肢痛・関節痛・運動麻痺(症状) / Q19A057
理由で解く 臨床医学総論
腰椎椎間板ヘルニアの基本像を問う否定型の設問である。髄核は椎間板の後方(多くは後外側)へ脱出して後方にある神経根を圧迫するため、「前方に脱出」とする4が誤りで、これが正解として扱う選択肢である。
椎間板は中心のゼリー状の髄核と、それを取り囲む線維輪からなる。加齢や負荷で線維輪が傷むと髄核が押し出され、その髄核が神経根を機械的に圧迫して炎症を起こし、腰から下肢へ放散する根性の痛みとしびれが生じる。神経根や馬尾は椎間板の後ろを走っているので、下肢の神経症状を出すヘルニアは後方(多くは後外側)へ出たものであり、前方へ脱出しても後方の神経組織には届かず坐骨神経痛は説明できない。どの高さの神経根が障害されたかは、筋力低下・知覚障害・腱反射の3所見の組合せで判定する(高位ごとの所見は比較表にまとめた)。
| 障害神経根 | 筋力低下 | 知覚障害の部位 | 腱反射 |
|---|---|---|---|
| L4 | 膝関節伸展(大腿四頭筋)・足関節背屈(前脛骨筋) | 下腿内側 | 膝蓋腱反射の減弱 |
| L5 | 母趾の背屈(長母趾伸筋) | 下腿前外側・足背 | 膝蓋腱反射・アキレス腱反射とも正常 |
| S1 | 足趾の屈曲・足関節底屈(長母趾屈筋・下腿三頭筋) | 足底部・足部外側 | アキレス腱反射の減弱 |
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