学習トップ / 理由で解く 臨床医学各論 / 第11章 ▸ I. 末梢神経性疾患 / Q33A076
理由で解く 臨床医学各論
手作業の反復のあとに示指・中指の先がしびれる、すなわち手根管での正中神経障害を疑う症例である。確定診断には神経の伝わり方そのものを調べる末梢神経伝導速度検査を用いる。
末梢神経障害の評価は、感覚障害・運動障害・自律神経障害の把握と、電気診断(神経伝導速度検査・筋電図)で行う。神経伝導速度検査では、神経を電気で刺激して応答を記録し、伝導速度の低下や伝導のブロックとして障害を数値でとらえられる。筋電図検査では、軸索の障害が進むと脱神経徴候がみられる。絞扼障害は「どこで」「どの程度」神経の伝導が落ちているかを示すことで客観的に確定できる。形態をうつす検査(超音波・MRI)は、神経の腫れや圧迫の原因を探す補助にはなるが、伝導の障害そのものは示せない。機能をみる検査か、形態をみる検査かという軸で選択肢を分けると、この型の問いは迷わない。
| 検査 | 何をみるか | 手根管症候群での位置づけ |
|---|---|---|
| 末梢神経伝導速度検査 | 神経の機能(伝導速度の低下・伝導ブロック) | 運動神経の遠位潜時の延長や、手根管の区間での感覚神経伝導速度の低下をみる。確定診断に用いる |
| 筋電図検査 | 筋の電気活動(軸索障害が進めば脱神経徴候) | 電気診断として併せて行う |
| CT検査 | 骨を中心とした形態 | 神経の機能は評価できない |
| MRI検査 | 軟部組織の形態 | 圧迫の原因探しにとどまる |
| 超音波検査 | 神経・腱の形態(リアルタイム) | 形態の情報にとどまる |
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