学習トップ理由で解く 臨床医学各論第13章 ▸ H. 精神科疾患 / Q1491

理由で解く 臨床医学各論

Q1491 その他の領域

出典:鍼灸 第33回(2025) 問題51
問題
パニック発作について正しいのはどれか。
選択肢
1 特定の社会状況で発作が起きる。
2 発作は数時間続く。
3 発作時の呼吸困難には酸素投与を行う。
4 治療には認知行動療法が有効である。
解答
正解4(治療には認知行動療法が有効である。)
解説
✗ 1. 誤り
特定の社会状況で発作が起きる。
パニック発作は特定の社会状況ではなく、予期しない状況で突然起きるのが特徴である。特定の社会状況(人前でのスピーチ、注目される場面など)で不安発作が起きるのは社交不安障害(社交恐怖)であり、パニック障害とは区別される。
✗ 2. 誤り
発作は数時間続く。
パニック発作は通常10〜20分程度でピークに達し、多くは30分〜1時間以内に自然に消退する。数時間も続くことはなく、比較的短時間で終息するのが特徴である。発作自体は短時間であるが、予期不安により日常生活への影響は持続する。
✗ 3. 誤り
発作時の呼吸困難には酸素投与を行う。
パニック発作時の呼吸困難は過換気(過呼吸)によるものであり、実際には低酸素状態ではないため酸素投与は不要である。過換気により二酸化炭素が過度に排出され、呼吸性アルカローシスが生じる。ゆっくりとした呼吸の指導や安心感の提供が適切な対応である。
✓ 4. 正しい
治療には認知行動療法が有効である。
パニック発作(パニック障害)の治療には認知行動療法が有効である。薬物療法(SSRI・ベンゾジアゼピン系)と認知行動療法の併用が標準的な治療法である。認知行動療法では発作に対する破局的認知(「死んでしまうのではないか」など)の修正や、段階的な曝露療法による回避行動の改善を行う。
ポイント
  • パニック発作は予期しない状況で突然起こり、10〜20分でピークに達し30分〜1時間で消退する。特定の社会状況で起きるのは社交不安障害であり、パニック障害とは区別される。
  • 発作時の呼吸困難は過換気(過呼吸)によるもので、実際には低酸素状態ではないため酸素投与は不要。呼吸性アルカローシスが生じる。
  • 治療にはSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)による薬物療法と認知行動療法の併用が標準的であり、破局的認知の修正と段階的曝露療法による回避行動の改善を行う。
  • 重要用語: パニック発作、認知行動療法、SSRI、過換気、社交不安障害 を正確に理解しておくこと。
比較表
選択肢の内容 正誤 正しい知識
特定の社会状況で発作が起きる 誤り 予期しない状況で突然起こる
発作は数時間続く 誤り 10〜20分でピーク、30分〜1時間で消退
呼吸困難に酸素投与 誤り 過換気が原因で低酸素ではない
認知行動療法が有効 正しい SSRI+認知行動療法が標準治療
解説画像
鍼灸 第33回(2025) 問題51|パニック発作について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第33回(2025) 問題51|パニック発作について正しいのはどれか。
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