学習トップ理由で解く 臨床医学各論第13章 ▸ H. 精神科疾患 / Q1469

理由で解く 臨床医学各論

Q1469 その他の領域

出典:あマ指 第5回(1997) 問題76
問題
意識障害でないのはどれか。
選択肢
1 昏迷
2 傾眠
3 せん妄
4 抑うつ
解答
正解4(抑うつ)
解説
✗ 1.
昏迷
✗ 正しい。昏迷は意識障害の一段階であり、強い痛み刺激にのみわずかに反応する高度の意識障害状態である。外界からの刺激に対する反応が著しく低下しており、自発的な発語や運動がほとんどみられない。意識障害の重症度としては傾眠より重く昏睡より軽い段階に位置する。
✗ 2.
傾眠
✗ 正しい。傾眠は軽度の意識障害であり、放置すると眠ってしまうが呼びかけなどの刺激で覚醒する状態である。意識障害の段階としては清明と昏迷の中間に位置し、覚醒水準の軽度低下を示す。
✗ 3.
せん妄
✗ 正しい。せん妄は意識混濁に加えて興奮、幻覚(特に幻視)、錯覚を伴う意識障害の一型である。高齢者の入院時や術後、アルコール離脱時などに生じやすく、夜間に増悪(夜間せん妄)することが多い。急性の経過をとり、原因除去により改善する。
✓ 4. 誤り
抑うつ
抑うつは気分障害(うつ病)の症状であり、意識障害ではない。抑うつ状態では意識は清明であるが、気分の落ち込み・興味の喪失・意欲低下などの精神症状を呈する。うつ病では意識障害や著明な記憶障害・知能障害を呈することはないとされる。
ポイント
  • 抑うつは気分障害の症状であり意識は清明で、意識障害には含まれない。
  • 意識障害の段階には傾眠、昏迷、昏睡などがあり、せん妄は意識混濁に興奮・幻覚を伴う特殊な意識障害である。
  • 意識障害と精神症状(気分障害)は明確に区別する必要がある。うつ病では意識は保たれている。
  • 重要用語: 意識障害、抑うつ、昏迷、傾眠、せん妄 を正確に理解しておくこと。
比較表
状態 分類 特徴
清明 正常 意識が正常に保たれている
傾眠 意識障害(軽度) 放置すると眠るが刺激で覚醒する
昏迷 意識障害(高度) 強い痛み刺激にのみ反応する
昏睡 意識障害(最重度) あらゆる刺激に反応しない
せん妄 意識障害の特殊型 意識混濁+興奮・幻覚
抑うつ 気分障害(意識障害ではない) 意識清明、気分の落ち込み
解説画像
あマ指 第5回(1997) 問題76|意識障害でないのはどれか。 解説図
あマ指 第5回(1997) 問題76|意識障害でないのはどれか。
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