学習トップ理由で解く 臨床医学各論第13章 ▸ H. 精神科疾患 / Q1470

理由で解く 臨床医学各論

Q1470 その他の領域

出典:あマ指 第5回(1997) 問題91
問題
心気症の症状で適切でないのはどれか。
選択肢
1 誇大妄想
2 頭痛
3 心悸亢進
4 四肢のしびれ
解答
正解1(誇大妄想)
解説
✓ 1. 誤り
誇大妄想
誇大妄想は統合失調症や躁病でみられる精神病性症状であり、心気症の症状としては適切でない。心気症は自分の身体の些細な変化を重大な病気と思い込む神経症であるが、現実吟味力を保持しており病識がある点が精神病圏と異なる。誇大妄想は自分の能力や地位を非現実的に過大評価するものであり、心気症の病態とは正反対である。
✗ 2.
頭痛
✗ 正しい。心気症では身体への過度の不安から頭痛を訴えることが多い。神経症では身体的愁訴は不定で多愁訴であり、自律神経症状程度で器質的な身体所見は見出せないのが特徴である。頭痛は心気症患者の訴えとして最も多い症状の一つである。
✗ 3.
心悸亢進
✗ 正しい。心気症では自律神経症状として心悸亢進(動悸)を訴えることがある。身体の些細な変化に過敏に反応し、心臓病などの重大な疾患と考えて執拗に訴えるが、検査では器質的異常は認められない。
✗ 4.
四肢のしびれ
✗ 正しい。心気症では身体感覚への過敏さから四肢のしびれを訴えることがある。神経疾患の存在を心配して繰り返し受診するが、検査では器質的異常は見出されない。愁訴は不定で多彩であり、移動することも特徴的である。
ポイント
  • 心気症は身体の些細な変化を重大な疾患と思い込む神経症であり、頭痛・動悸・しびれなどの不定愁訴を呈する。
  • 誇大妄想は統合失調症や躁病でみられる精神病性症状であり、心気症とは全く異なる病態である。
  • 神経症は病識があり現実吟味力が保持される点で、精神病圏(統合失調症・躁病)と明確に区別される。
  • 重要用語: 心気症、誇大妄想、神経症、不定愁訴、精神病性症状 を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患 主な症状 病識 妄想
心気症(神経症) 不定愁訴(頭痛、動悸、しびれ等) あり なし
統合失調症 幻覚、妄想、陰性症状 なし 被害妄想、関係妄想等
躁病 気分高揚、多弁、多動 なし 誇大妄想
解説画像
あマ指 第5回(1997) 問題91|心気症の症状で適切でないのはどれか。 解説図
あマ指 第5回(1997) 問題91|心気症の症状で適切でないのはどれか。
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