学習トップ理由で解く 臨床医学各論第13章 ▸ H. 精神科疾患 / Q1468

理由で解く 臨床医学各論

Q1468 その他の領域

出典:鍼灸 第1回(1993) 問題86
問題
精神科疾患について誤っているのはどれか。
選択肢
1 不安神経症は過度の不安を主徴とする。
2 心身症では心理的・情動的因子が発生に関与している。
3 躁うつ病では正常状態に復する時期がある。
4 精神分裂病は初老期に発病することが多い。
解答
正解4(精神分裂病は初老期に発病することが多い。)
解説
✗ 1.
不安神経症は過度の不安を主徴とする。
✗ 正しい。不安神経症(全般性不安障害)は明確な対象なく持続する過度の不安・心配を主徴とする神経症性障害である。不安が強い場合には自律神経症状(動悸、発汗、振戦など)や随意筋の緊張を伴い、抗不安薬が有効である。
✗ 2.
心身症では心理的・情動的因子が発生に関与している。
✗ 正しい。心身症は身体疾患のなかでその発症や経過に心理社会的因子が密接に関与し、器質性ないし機能性障害が認められる病態である。約30〜40%の患者で何らかの心理社会的因子が病態に関係しているとされ、消化性潰瘍、本態性高血圧症、気管支喘息などが代表的である。
✗ 3.
躁うつ病では正常状態に復する時期がある。
✗ 正しい。躁うつ病(双極性障害)では躁状態とうつ状態の間に寛解期があり、病前の状態や人格水準を回復する時期が存在する。残遺状態を呈することがないのがうつ病の特徴であり、統合失調症との重要な鑑別点でもある。
✓ 4. 誤り
精神分裂病は初老期に発病することが多い。
精神分裂病(現・統合失調症)は思春期から青年期に初発することが多い疾患であり、初老期に発病することが多いという記述は誤りである。生涯有病率は約1%で地域・文化による差はなく、幻覚・妄想などの陽性症状と感情の平板化・意欲の欠如などの陰性症状を呈する。
ポイント
  • 統合失調症(旧・精神分裂病)は思春期〜青年期に好発する疾患であり、初老期発症は誤りである。
  • 不安神経症は過度の不安が主症状、心身症は心理社会的因子が身体疾患の発症に関与する病態である。
  • 躁うつ病は寛解期に正常状態に復し人格が保たれる点が、統合失調症との重要な鑑別点となる。
  • 重要用語: 統合失調症、思春期・青年期、不安神経症、心身症、躁うつ病 を正確に理解しておくこと。
比較表
精神科疾患 特徴 好発年齢
統合失調症 幻覚・妄想、陰性症状 思春期〜青年期
躁うつ病 躁とうつの反復、寛解期あり 20代後半〜30代
不安神経症 過度の不安が主徴 成人期
心身症 心理社会的因子が身体疾患に関与 年齢を問わない
解説画像
鍼灸 第1回(1993) 問題86|精神科疾患について誤っているのはどれか。 解説図
鍼灸 第1回(1993) 問題86|精神科疾患について誤っているのはどれか。
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