学習トップ理由で解く 臨床医学各論第13章 ▸ E. 皮膚科疾患 / Q1399

理由で解く 臨床医学各論

Q1399 その他の領域

出典:あマ指 第8回(2000) 問題78
問題
アトピー性皮膚炎について正しい記述はどれか。
選択肢
1 小児の疾患である。
2 有病率は減少傾向にある。
3 Ⅱ型アレルギー反応である。
4 環境因子が関与する。
解答
正解4(環境因子が関与する)
解説
✗ 1. 誤り
小児の疾患である。
アトピー性皮膚炎は小児に多いが、成人にもみられる疾患である。本来は思春期頃までに軽快するが、成人まで持ち越すことや、成人で発症することもある。乳幼児期に発症することが多いが、小児限定の疾患ではなく、年齢によって症状が変化する(乳幼児期は湿潤傾向、幼少児期は乾燥傾向)。
✗ 2. 誤り
有病率は減少傾向にある。
アトピー性皮膚炎の有病率は増加傾向にある。罹患率は、学童で6〜8%、一般人口で1〜3%である、近年の疫学調査では増加傾向が指摘されている。住環境の気密化、食生活の変化、衛生仮説(清潔すぎる環境での免疫偏倚)などが増加の一因と考えられている。
✗ 3. 誤り
Ⅱ型アレルギー反応である。
アトピー性皮膚炎はIgEが関与するI型アレルギー反応であり、II型(細胞障害型)ではない。アレルギー性鼻炎や気管支喘息との合併が多いこと、血清IgE値が高いこと、特異的IgE抗体が存在することなどから、I型アレルギー機序の関与が考えられている。
✓ 4. 正しい
環境因子が関与する。
アトピー性皮膚炎は遺伝的素因に加え、環境因子(ダニ、ハウスダスト、食物アレルゲン、ストレス、気候など)が関与して発症・増悪する。「日常の生活環境や全身の清潔を保つことが大切である」と治療上も環境整備の重要性がある。また「季節変動があり、冬から春にかけて悪化することが多い」とあり、環境要因の関与が明らかである。
ポイント
  • アトピー性皮膚炎は遺伝的素因と環境因子の両方が関与する多因子疾患であり、I型アレルギーが関与する。
  • 小児に多いが成人にもみられ、有病率は増加傾向にある。季節変動があり冬〜春に悪化しやすい。
  • 治療には保湿剤・ステロイド外用薬の使用とともに、環境整備(アレルゲン除去)が重要である。
  • 重要用語: アトピー性皮膚炎、環境因子、I型アレルギー、IgE、遺伝的素因 を正確に理解しておくこと。
比較表
年齢層 皮疹の特徴 好発部位
乳幼児期(〜3歳) 湿潤傾向、痂皮を伴う 顔面・頭部→頸部・体幹へ拡大
幼少児期(4〜10歳) 乾燥傾向、苔癬化 頸部・関節窩
思春期・成人期 乾燥傾向が強い 関節窩に限局
解説画像
あマ指 第8回(2000) 問題78|アトピー性皮膚炎について正しい記述はどれか。 解説図
あマ指 第8回(2000) 問題78|アトピー性皮膚炎について正しい記述はどれか。
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