学習トップ理由で解く 臨床医学各論第13章 ▸ D. 婦人科疾患 / Q1374

理由で解く 臨床医学各論

Q1374 その他の領域

出典:あマ指 第7回(1999) 問題77
問題
月経痛を起こしやすい疾患はどれか。
選択肢
1 子宮内膜症
2 子宮後転症
3 慢性付属器炎
4 子宮体癌
解答
正解1(子宮内膜症)
解説
✓ 1. 正しい
子宮内膜症
子宮内膜症は子宮内膜組織が子宮外(卵巣・腹膜・ダグラス窩など)に存在する疾患である。月経時に異所性内膜も出血・炎症を起こすため、強い月経痛(月経困難症)を特徴的に呈する。進行すると骨盤内癒着を形成し、卵巣にチョコレート嚢胞(子宮内膜症性嚢胞)が生じる。不妊の原因にもなる。
✗ 2. 誤り
子宮後転症
子宮後転症は子宮が後方に傾いた位置異常であるが、通常は月経痛の主要な原因とはならない。多くは無症状で経過する。
✗ 3. 誤り
慢性付属器炎
慢性付属器炎は卵管・卵巣の慢性炎症で下腹部痛や腰痛を呈することがあるが、月経周期に一致した月経痛とは異なる。持続的または反復する骨盤痛が特徴である。
✗ 4. 誤り
子宮体癌
子宮体癌の主症状は不正性器出血・過多月経・異常帯下であり、月経痛が主たる症状ではない。閉経後の不正出血が発見の契機となることが多い。
ポイント
  • 子宮内膜症は月経困難症(月経痛)の最も重要な器質的原因であり、異所性内膜の月経時出血・炎症が強い疼痛を引き起こす。
  • 月経困難症は機能性(器質的疾患なし、若年女性に多い)と器質性(子宮内膜症・子宮腺筋症・子宮筋腫など)に分類される。
  • 子宮内膜症では月経痛に加え、不妊(30〜50%に合併)、チョコレート嚢胞(卵巣の内膜症性嚢胞)、骨盤内癒着が特徴的。
  • 重要用語: 子宮内膜症, 月経困難症, チョコレート嚢胞, 異所性内膜 を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患 月経痛 主な病態
子宮内膜症 著明 異所性内膜の月経時出血・炎症
子宮後転症 通常なし 子宮の位置異常(多くは無症状)
慢性付属器炎 月経と無関係 卵管・卵巣の慢性炎症
子宮体癌 主症状ではない 不正性器出血が主症状
解説画像
あマ指 第7回(1999) 問題77|月経痛を起こしやすい疾患はどれか。 解説図
あマ指 第7回(1999) 問題77|月経痛を起こしやすい疾患はどれか。
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