学習トップ理由で解く 臨床医学各論第13章 ▸ D. 婦人科疾患 / Q1371

理由で解く 臨床医学各論

Q1371 その他の領域

出典:鍼灸 第1回(1993) 問題69
問題
子宮筋腫でみられないのはどれか。
選択肢
1 貧血
2 皮膚色素沈着
3 排尿困難
4 不妊
解答
正解2(皮膚色素沈着)
解説
✗ 1.
貧血
✗ 正しい。子宮筋腫は過多月経や不正性器出血を起こしやすく、慢性的な出血により鉄の喪失が続くと鉄欠乏性貧血をきたす。特に粘膜下筋腫では子宮内膜面積が増大するため月経血量が増加し、貧血の原因となる。鉄欠乏性貧血は小球性低色素性貧血で、血清鉄低下・フェリチン低下・TIBC上昇を示す。
✓ 2. 誤り
皮膚色素沈着
皮膚色素沈着は子宮筋腫の典型的な症状ではない。子宮筋腫は子宮平滑筋由来の良性腫瘍で、主な症状は過多月経・不正出血による貧血、腫瘤による圧迫症状、不妊である。皮膚色素沈着はアジソン病(副腎皮質機能低下症)でACTH増加に伴い認められる所見であり、ヘモクロマトーシスでも鉄沈着により出現する。
✗ 3.
排尿困難
✗ 正しい。漿膜下筋腫が子宮前壁に発生し増大すると、前方にある膀胱を圧迫し排尿困難や頻尿を生じることがある。また、後壁の筋腫が増大すると直腸を圧迫し便秘を来すこともある。筋腫の圧迫症状は発生部位と大きさに依存する。
✗ 4.
不妊
✗ 正しい。粘膜下筋腫による子宮内腔の変形や、筋腫による卵管口の閉塞により、着床障害や受精障害を来して不妊の原因となることがある。また、筋腫の存在により子宮内膜の血流が悪化し、受精卵の着床が妨げられることも不妊の一因となる。
ポイント
  • 子宮筋腫の主症状は過多月経・不正出血、圧迫症状(排尿困難・便秘)、不妊の3つである。
  • 過多月経による慢性失血は鉄欠乏性貧血の主要な原因の一つであり、成人女性の鉄欠乏性貧血を見たら子宮筋腫を鑑別に挙げる。
  • 筋腫の発生部位(粘膜下・筋層内・漿膜下)により症状が異なるため、部位と症状の対応を整理しておく。
  • 重要用語: 子宮筋腫, 過多月経, 鉄欠乏性貧血 を正確に理解しておくこと。
比較表
筋腫の発生部位 頻度 主な症状
粘膜下筋腫 約10% 過多月経、不正出血、貧血、不妊
筋層内筋腫 約70% 月経痛、過多月経
漿膜下筋腫 約20% 圧迫症状(排尿困難、便秘)
解説画像
鍼灸 第1回(1993) 問題69|子宮筋腫でみられないのはどれか。 解説図
鍼灸 第1回(1993) 問題69|子宮筋腫でみられないのはどれか。
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