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理由で解く 臨床医学各論

Q1314 リウマチ性疾患・膠原病

出典:鍼灸 第33回(2025) 問題90
問題
次の症例について、「55歳の男性。夕食にしめさばを食べ就寝したところ1時間半後に強い心窩部痛で覚醒、救急搬送された。下痢は認めなかった。」本疾患について正しいのはどれか。
選択肢
1 胃内視鏡治療を行う。
2 アナフィラキシーは発症しない。
3 胃潰瘍を認める。
4 抗菌薬投与が有効である。
解答
正解1(胃内視鏡治療を行う)
解説
✓ 1. 正しい
胃内視鏡治療を行う。
胃アニサキス症の治療は胃内視鏡によるアニサキス幼虫の摘出が第一選択である。内視鏡で胃粘膜に刺入しているアニサキスの幼虫を直接鉗子で把持・除去する。虫体を摘出すれば速やかに激しい心窩部痛が改善する。迅速な内視鏡的診断と治療が同時に行える利点がある。
✗ 2. 誤り
アナフィラキシーは発症しない。
アニサキス症ではアナフィラキシーが発症することがある。初回感染で体内にアニサキスに対するIgE抗体が産生され、再感染時にI型アレルギー反応としてアナフィラキシーショックを来す可能性がある。蕁麻疹・呼吸困難・血圧低下などの症状に注意が必要。
✗ 3. 誤り
胃潰瘍を認める。
胃アニサキス症ではアニサキス幼虫が胃粘膜に刺入し、局所の炎症・浮腫・出血を起こすが、胃潰瘍とは病態が異なる。内視鏡所見では虫体とその周囲の粘膜浮腫・発赤がみられるが、典型的な胃潰瘍の所見ではない。
✗ 4. 誤り
抗菌薬投与が有効である。
アニサキス症は寄生虫(線虫類の幼虫)による感染であり、細菌感染ではないため抗菌薬は無効である。治療の中心は内視鏡的な虫体摘出であり、薬物療法は対症的な鎮痛薬にとどまる。
ポイント
  • 胃アニサキス症の確定診断と治療は上部消化管内視鏡で行い、虫体摘出が第一選択
  • アニサキス症でもアナフィラキシーを起こしうることは重要な知識(IgE抗体による再感作)
  • 寄生虫感染であるため抗菌薬は無効。胃潰瘍とは病態が異なる
  • 重要用語: アニサキス症, 胃内視鏡摘出, アナフィラキシー, 寄生虫感染, 抗菌薬無効 を正確に理解しておくこと。
比較表
項目 胃アニサキス症 細菌性食中毒
原因 アニサキス幼虫(寄生虫) 細菌・毒素
潜伏期 1~数時間 数時間~数日
主症状 強い心窩部痛 下痢・嘔吐・発熱
下痢 なし(胃型) あり
治療 内視鏡的虫体摘出 抗菌薬・補液
解説画像
鍼灸 第33回(2025) 問題90|次の症例について、「55歳の男性。夕食にしめさばを食べ就寝したところ1時間半後に強い心窩部痛で覚醒、救急搬送された。下痢は認めなかった。」本疾患について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第33回(2025) 問題90|次の症例について、「55歳の男性。夕食にしめさばを食べ就寝したところ1時間半後に強い心窩部痛で覚醒、救急搬送された。下痢は認めなかった。」本疾患について正しいのはどれか。
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