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理由で解く 臨床医学各論

Q1313 リウマチ性疾患・膠原病

出典:鍼灸 第33回(2025) 問題89
問題
次の症例について、「55歳の男性。夕食にしめさばを食べ就寝したところ1時間半後に強い心窩部痛で覚醒、救急搬送された。下痢は認めなかった。」本疾患の発症について正しいのはどれか。
選択肢
1 イカの生食では発症しない。
2 一度発症したら二度と罹患しない。
3 食材の-20℃、48時間冷凍で予防できる。
4 細菌感染症である。
解答
正解3(食材の-20度、48時間冷凍で予防できる)
解説
✗ 1. 誤り
イカの生食では発症しない。
アニサキスはサバだけでなく、イカ・サケ・アジ・サンマなど多くの魚介類に寄生している。イカは特にアニサキスの重要な感染源の一つであり、生食で十分に発症しうる。
✗ 2. 誤り
一度発症したら二度と罹患しない。
アニサキス症は一度発症しても再感染が起こりうる。むしろ初回感染で体内にアニサキスに対するIgE抗体が産生されるため、再感染時にはアレルギー反応がより強くなり、アナフィラキシーを起こすリスクが高まる。
✓ 3. 正しい
食材の-20℃、48時間冷凍で予防できる。
アニサキスの幼虫は-20度以下の冷凍で死滅するため、食材を-20度・48時間以上冷凍することで予防できる。加熱(70度以上で瞬時、60度以上で1分以上)も有効である。しめさば等の酢漬けでは死滅せず、生食に近い状態で摂取するリスクが高い点に注意が必要である。
✗ 4. 誤り
細菌感染症である。
アニサキス症は細菌感染症ではなく、アニサキス(線虫類の幼虫)による寄生虫感染症である。したがって抗菌薬は無効であり、内視鏡的な虫体摘出が治療の中心となる。
ポイント
  • 本症例は「しめさば摂取後1~2時間で強い心窩部痛、下痢なし」から胃アニサキス症を疑う典型的な臨床像
  • アニサキスの予防は冷凍(-20度以上、24時間以上)または加熱(70度以上)が有効。酢漬けや塩漬けでは死滅しない
  • 再感染時にはアレルギー反応が増強しアナフィラキシーのリスクがある
  • 重要用語: アニサキス症, 冷凍予防, しめさば, 心窩部痛, 寄生虫感染 を正確に理解しておくこと。
比較表
予防法 有効性 条件
冷凍 有効 -20度以下、48時間以上
加熱 有効 70度以上で瞬時、60度以上で1分以上
酢漬け 無効 酢ではアニサキスは死滅しない
塩漬け 無効 塩でもアニサキスは死滅しない
よく噛む 不確実 確実な予防法ではない
解説画像
鍼灸 第33回(2025) 問題89|次の症例について、「55歳の男性。夕食にしめさばを食べ就寝したところ1時間半後に強い心窩部痛で覚醒、救急搬送された。下痢は認めなかった。」本疾患の発症について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第33回(2025) 問題89|次の症例について、「55歳の男性。夕食にしめさばを食べ就寝したところ1時間半後に強い心窩部痛で覚醒、救急搬送された。下痢は認めなかった。」本疾患の発症について正しいのはどれか。
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