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理由で解く 臨床医学各論

Q1275 リウマチ性疾患・膠原病

出典:あマ指 第10回(2002) 問題78
問題
膠原病で認められない所見はどれか。
選択肢
1 結合組織のフィブリノイド変性
2 関節症状出現
3 血中自己抗体出現
4 血中補体化上昇
解答
正解4(血中補体化上昇)
解説
✗ 1.
結合組織のフィブリノイド変性
✗ 正しい。フィブリノイド変性は膠原病に共通する病理学的所見であり、結合組織のコラーゲン線維がフィブリン様物質に置き換わる変性過程である。「膠原病」の名称自体がこの結合組織(膠原線維)の変性に由来している。
✗ 2.
関節症状出現
✗ 正しい。関節症状(関節痛、関節炎、関節腫脹)は多くの膠原病で共通してみられる症状である。SLEでは非破壊性関節炎、関節リウマチでは破壊性滑膜炎、強皮症では関節拘縮など、疾患によりその性状は異なる。
✗ 3.
血中自己抗体出現
✗ 正しい。膠原病は自己免疫疾患であり、自己の組織成分に対する自己抗体が血中に出現する。抗核抗体(SLE)、リウマトイド因子(関節リウマチ)、抗Scl-70抗体(強皮症)など、各疾患に特異的な自己抗体が存在する。
✓ 4. 誤り
血中補体化上昇
膠原病では血中補体価は上昇ではなく低下する。自己抗体と自己抗原が免疫複合体を形成し、これが補体系を古典的経路で活性化・消費するため、血中補体価(CH50、C3、C4)が低下する。特にSLEでは補体価低下が疾患活動性の指標として重要である。
ポイント
  • 膠原病の共通特徴は、全身性炎症(発熱、体重減少)、多臓器障害、慢性永続性(再燃と寛解)、自己免疫(自己抗体の出現)、フィブリノイド変性である。
  • 血中補体価は免疫複合体による消費のため低下し、上昇ではない。補体価低下は特にSLEの疾患活動性マーカーとして重要で、活動期には低下し、寛解期には回復する。
  • 補体価上昇は感染症などの急性炎症でみられることがあるが、膠原病では補体が消費されるため低下する点を区別する。
  • フィブリノイド変性は膠原病の病名の由来にもなった概念であり、全身の結合組織に共通して認められる病理学的特徴である。
  • 重要用語: 補体価低下、フィブリノイド変性、自己抗体、免疫複合体 を正確に理解しておくこと。
比較表
膠原病の共通所見 内容 補足
フィブリノイド変性 結合組織の病理学的変化 膠原病の定義に関わる所見
関節症状 関節痛・関節炎 疾患により破壊性/非破壊性が異なる
自己抗体 血中に各種自己抗体が出現 疾患特異的抗体が存在
補体価低下 免疫複合体による補体消費 SLEで特に顕著
高γグロブリン血症 免疫グロブリン産生亢進 自己免疫機序の反映
解説画像
あマ指 第10回(2002) 問題78|膠原病で認められない所見はどれか。 解説図
あマ指 第10回(2002) 問題78|膠原病で認められない所見はどれか。
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