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理由で解く 臨床医学各論

Q1267 リウマチ性疾患・膠原病

出典:鍼灸 第1回(1993) 問題75
問題
SLE(全身性エリテマトーデス)について誤っているのはどれか。
選択肢
1 慢性炎症性疾患である。
2 中年で発症することが多い。
3 赤沈促進がみられる。
4 寛解と再燃増悪とを繰り返す。
解答
正解2(中年で発症することが多い)
解説
✗ 1.
慢性炎症性疾患である。
✗ 正しい。SLEは抗核抗体や抗DNA抗体などの自己抗体が免疫複合体を形成し、全身の組織に沈着して炎症を引き起こす慢性の全身性炎症性疾患である。腎臓、皮膚、関節、漿膜、中枢神経など多臓器が侵される。III型アレルギー(免疫複合体型)が主たる病態である。
✓ 2. 誤り
中年で発症することが多い。
SLEは20〜40代の若年女性に好発する自己免疫疾患であり、「中年で発症することが多い」という記述は誤りである。女性に圧倒的に多く、男女比は1:9〜10である。出産可能年齢に好発する理由として、エストロゲンが免疫応答を亢進させる作用が関与していると考えられている。
✗ 3.
赤沈促進がみられる。
✗ 正しい。SLEでは全身性の炎症反応により赤沈(赤血球沈降速度)が促進する。ただし、CRP(C反応性蛋白)は他の炎症性疾患と比較して上昇しにくいという特徴がある。SLEでCRPが高値を示す場合は、感染症の合併を疑う必要がある。この赤沈促進・CRP低値の乖離はSLEに特徴的な検査所見である。
✗ 4.
寛解と再燃増悪とを繰り返す。
✗ 正しい。SLEは寛解と再燃増悪を繰り返す慢性の経過をたどる。紫外線曝露、感染症、精神的ストレス、妊娠・出産などが増悪因子として知られている。長期的な疾患管理とともに、増悪因子の回避が治療上重要である。
ポイント
  • SLEは20〜40代の若年女性に好発する慢性炎症性疾患で、男女比は1:9〜10である
  • 蝶形紅斑、腎障害(ループス腎炎)、関節痛、漿膜炎など多臓器を侵し、寛解と再燃を繰り返す
  • SLEでは赤沈促進がみられるが、CRPは上昇しにくい(赤沈とCRPの乖離がSLEの特徴的所見)
  • 増悪因子として紫外線曝露、感染、ストレス、妊娠・出産がある
  • 重要用語: SLE、若年女性好発、蝶形紅斑、ループス腎炎、赤沈促進・CRP低値の乖離 を正確に理解しておくこと。
比較表
項目 SLE 関節リウマチ
好発年齢 20〜40代 20〜50代
男女比 1:9〜10 1:3〜4
皮膚所見 蝶形紅斑 皮下結節
関節症状 非破壊性の多関節痛 破壊性の多関節炎
腎障害 ループス腎炎 アミロイドーシス(稀)
特異的抗体 抗DNA抗体、抗Sm抗体 リウマトイド因子、抗CCP抗体
赤沈/CRP 赤沈促進・CRP低値 赤沈促進・CRP上昇
解説画像
鍼灸 第1回(1993) 問題75|SLE(全身性エリテマトーデス)について誤っているのはどれか。 解説図
鍼灸 第1回(1993) 問題75|SLE(全身性エリテマトーデス)について誤っているのはどれか。
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