学習トップ理由で解く 臨床医学各論第12章 ▸ A. リウマチ性疾患 / Q1249

理由で解く 臨床医学各論

Q1249 リウマチ性疾患・膠原病

出典:鍼灸 第15回(2007) 問題70
問題
関節リウマチの血液検査所見で誤っているのはどれか。
選択肢
1 赤血球数減少
2 CRP陽性
3 血小板減少
4 赤沈値促進
解答
正解3(血小板減少)
解説
✗ 1.
赤血球数減少
✗ 正しい。関節リウマチでは慢性炎症に伴う貧血(ACD: anemia of chronic disease、慢性疾患に伴う貧血)により赤血球数は減少する。炎症性サイトカインによるヘプシジン上昇が鉄利用障害を引き起こし、正球性正色素性貧血を呈する。赤血球産生抑制も一因となる。この所見は正しいため、誤りの選択肢ではない。
✗ 2.
CRP陽性
✗ 正しい。CRP(C反応性蛋白)は炎症マーカーであり、関節リウマチの活動期には陽性となる。炎症の程度や疾患活動性の評価に有用で、治療効果判定にも用いられる。関節リウマチでは病勢に応じてCRPが上昇する。この所見は正しいため、誤りの選択肢ではない。
✓ 3. 誤り
血小板減少
関節リウマチでは炎症反応により血小板は反応性に増加(血小板増多)するのが一般的であり、血小板減少はみられない。むしろ炎症マーカーとして血小板数が上昇する。血小板減少はSLE(全身性エリテマトーデス)やフェルティ症候群(RA+脾腫+白血球減少)でみられる所見であり、「血小板減少」は誤りである。
✗ 4.
赤沈値促進
✗ 正しい。赤沈値(赤血球沈降速度)は慢性炎症を反映して促進する。炎症により血漿蛋白(特にフィブリノゲン)が増加し、赤血球の凝集が亢進して沈降速度が速くなる。関節リウマチの疾患活動性の指標として用いられる。この所見は正しいため、誤りの選択肢ではない。
ポイント
  • 関節リウマチでは炎症反応により血小板は反応性に増加し、減少することはない。血小板減少はSLEなど他の膠原病で特徴的
  • 慢性炎症により赤血球数減少(ACD)、CRP陽性、赤沈値促進がみられる
  • 血液検査で炎症マーカー(CRP、赤沈、血小板)と貧血所見を確認することが診断・経過観察に重要
  • 重要用語: 慢性疾患に伴う貧血, CRP, 血小板増多, 赤沈, 炎症マーカー を正確に理解しておくこと。
比較表
検査項目 関節リウマチ SLE
赤血球 減少(慢性炎症性貧血) 減少(自己免疫性溶血性貧血)
白血球 正常〜軽度増加 減少
血小板 増加(反応性) 減少(自己免疫性)
CRP 上昇 軽度上昇
赤沈 亢進 亢進
補体価 正常 低下
解説画像
鍼灸 第15回(2007) 問題70|関節リウマチの血液検査所見で誤っているのはどれか。 解説図
鍼灸 第15回(2007) 問題70|関節リウマチの血液検査所見で誤っているのはどれか。
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