学習トップ理由で解く 臨床医学各論第12章 ▸ A. リウマチ性疾患 / Q1248

理由で解く 臨床医学各論

Q1248 リウマチ性疾患・膠原病

出典:あマ指 第15回(2007) 問題82
問題
関節リウマチで誤っている記述はどれか。
選択肢
1 朝のこわばりがみられる。
2 発症は女性に多い。
3 発症は20~40 歳代に多い。
4 多発性の化膿性関節炎がみられる。
解答
正解4(多発性の化膿性関節炎がみられる)
解説
✗ 1.
朝のこわばりがみられる。
✗ 正しい。関節リウマチでは朝のこわばりが最も特徴的な初期症状である。起床時に関節が硬く動かしにくく、30分以上(診断基準では1時間以上)持続し、6週以上続くことが診断基準の一つである。関節内の炎症性滑膜液貯留が原因で、日中の活動により徐々に改善する。この記述は正しいため、誤りの選択肢ではない。
✗ 2.
発症は女性に多い。
✗ 正しい。関節リウマチは女性に多く、男女比は約1:3〜4である。女性ホルモン(エストロゲン)が自己免疫反応を促進する可能性が指摘されている。閉経前後の女性での発症が多く、妊娠中は症状が軽快し、産後に悪化する傾向がある。この記述は正しいため、誤りの選択肢ではない。
✗ 3.
発症は20~40 歳代に多い。
✗ 正しい。関節リウマチの好発年齢は20〜40歳代(20〜50代)の比較的若年成人である。特に30〜50歳代の女性に最も多く発症する。小児期(若年性特発性関節炎)や高齢者でも発症するが、中年期が最多である。この記述は正しいため、誤りの選択肢ではない。
✓ 4. 誤り
多発性の化膿性関節炎がみられる。
関節リウマチは自己免疫機序による非化膿性の慢性滑膜炎であり、多発性の化膿性関節炎はみられない。化膿性関節炎は細菌(黄色ブドウ球菌など)の関節内感染により急性に発症し、関節内に膿が貯留する別の疾患である。関節リウマチでは滑膜液は炎症性だが無菌性であり、「化膿性関節炎」という記述は誤りである。
ポイント
  • 関節リウマチは非化膿性の慢性滑膜炎であり、化膿性関節炎(細菌感染)とは病態が全く異なる
  • 化膿性関節炎は単関節に急性発症する感染症で、発熱・激痛・関節穿刺で膿が特徴的
  • 関節リウマチの3大特徴は、朝のこわばり、女性優位(男女比1:3〜4)、20〜50歳代好発である
  • 重要用語: 非化膿性滑膜炎, 化膿性関節炎, 朝のこわばり, 自己免疫疾患, 細菌感染 を正確に理解しておくこと。
比較表
項目 関節リウマチ 化膿性関節炎
原因 自己免疫機序 細菌感染(黄色ブドウ球菌等)
発症様式 慢性・緩徐 急性・突然
関節数 多関節性 通常単関節性
関節液 非化膿性・無菌性 化膿性・細菌陽性
全身症状 軽度の微熱 高熱・悪寒
治療 免疫抑制薬・DMARD 抗菌薬・関節ドレナージ
解説画像
あマ指 第15回(2007) 問題82|関節リウマチで誤っている記述はどれか。 解説図
あマ指 第15回(2007) 問題82|関節リウマチで誤っている記述はどれか。
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