学習トップ理由で解く 臨床医学各論第4章 ▸ C. 拘束性呼吸器疾患 / Q0331

理由で解く 臨床医学各論

Q0331 呼吸器疾患

出典:鍼灸 第15回(2007) 問題71
問題
急性間質性肺炎について正しい記述はどれか。
選択肢
1 若年者に多い。
2 肺コンプライアンスが低下する。
3 細菌感染が原因である。
4 予後は比較的良好である。
解答
正解2(肺コンプライアンスが低下する。)
解説
✗ 1. 誤り
若年者に多い。
急性間質性肺炎は中高年に多く、若年者に多い疾患ではない。 特発性肺線維症全体としても60歳代の男性に最も多い。 急性間質性肺炎(AIP)は特発性間質性肺炎の一病型であり、急速に進行するのが特徴。
✓ 2. 正しい
肺コンプライアンスが低下する。
急性間質性肺炎では肺間質の炎症・線維化により肺コンプライアンス(肺の伸展性・柔らかさ)が低下する。 肺胞隔壁が肥厚・硬化するため、肺が十分に膨張できなくなり、拘束性換気障害をきたす。 酸素の拡散も障害されるため、急速な低酸素血症が進行する。
✗ 3. 誤り
細菌感染が原因である。
急性間質性肺炎は原因不明の間質性肺疾患であり、細菌感染が原因ではない。 細菌性肺炎は肺胞腔内の感染であり、間質性肺炎とは病態が全く異なる。 間質性肺炎は肺胞隔壁(間質)の炎症・線維化であり、肺胞腔内の浸出とは病変部位が異なる。
✗ 4. 誤り
予後は比較的良好である。
急性間質性肺炎は予後不良の疾患であり、死亡率が高い(約60%以上)。 急速に呼吸不全が進行し、集中治療を要する場合が多い。 びまん性肺胞傷害(DAD)を病理学的に呈し、ARDSと類似した臨床像を示す。
ポイント
  • 急性間質性肺炎は原因不明の間質性肺疾患であり、肺コンプライアンスの低下により拘束性換気障害をきたす。
  • 中高年に多く、予後不良(死亡率60%以上)であり、急速に呼吸不全が進行する。
  • 間質性肺炎は肺胞隔壁の病変、細菌性肺炎は肺胞腔内の感染であり、病態が全く異なる点を正確に区別する。
  • 重要用語: 急性間質性肺炎, 肺コンプライアンス低下, 拘束性換気障害, 予後不良 を正確に理解しておくこと。
比較表
項目 間質性肺炎 細菌性肺炎
病変部位 肺胞隔壁(間質) 肺胞腔内
原因 原因不明(特発性)、薬剤等 細菌感染
換気障害 拘束性 通常なし(軽度の拘束性)
咳嗽の性状 乾性咳嗽 湿性咳嗽(膿性痰)
X線所見 びまん性すりガラス影 浸潤影(区域性)
聴診 捻髪音(fine crackles) 水泡音(coarse crackles)
解説画像
鍼灸 第15回(2007) 問題71|急性間質性肺炎について正しい記述はどれか。 解説図
鍼灸 第15回(2007) 問題71|急性間質性肺炎について正しい記述はどれか。
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