学習トップ理由で解く 臨床医学各論第4章 ▸ C. 拘束性呼吸器疾患 / Q0330

理由で解く 臨床医学各論

Q0330 呼吸器疾患

出典:鍼灸 第13回(2005) 問題83
問題
肺線維症でみられないのはどれか。
選択肢
1 胸痛
2 乾性咳嗽
3 息切れ
4 肺活量減少
解答
正解1(胸痛)
解説
✓ 1. 誤り
胸痛
肺線維症(間質性肺炎)では胸痛は通常みられない。 胸痛は胸膜炎、気胸、虚血性心疾患などで出現する症状であり、肺の間質の線維化が主病態である肺線維症の症状には含まれない。 肺線維症で胸痛が出現する場合は、合併症(気胸や肺癌の胸膜浸潤など)を疑う。
✗ 2.
乾性咳嗽
✗ 正しい。乾性咳嗽は肺線維症の代表的症状であり、間質の炎症・線維化による刺激で生じる。 痰を伴わない乾いた咳嗽が特徴で、肺胞性肺炎の膿性痰とは異なる。 乾性咳嗽は持続性で、治療に抵抗することが多い。
✗ 3.
息切れ
✗ 正しい。息切れ(労作時呼吸困難)は肺線維症の主症状であり、肺のコンプライアンス低下とガス交換障害により生じる。 経過とともに軽い労作でも息苦しくなり、最終的には日常生活が困難になる。 特に運動時に酸素飽和度が低下しやすく、6分間歩行試験で評価される。
✗ 4.
肺活量減少
✗ 正しい。肺線維症では肺胞隔壁の線維化により肺のコンプライアンスが低下し、拘束性換気障害として肺活量が減少する。 拡散能も低下し、酸素の取り込みが障害される。 %肺活量80%未満が拘束性換気障害の基準である。
ポイント
  • 肺線維症の主な症状は「乾性咳嗽」と「労作時息切れ」であり、胸痛は通常みられない。
  • 肺機能検査では拘束性換気障害(肺活量低下)と拡散能低下を認める。
  • 聴診では捻髪音(fine crackles)が両側下肺野に聴取される。進行例では蜂巣肺やばち状指がみられる。
  • 重要用語: 肺線維症, 乾性咳嗽, 拘束性換気障害, 捻髪音 を正確に理解しておくこと。
比較表
所見 肺線維症で認められるか 補足
胸痛 みられない 気胸・胸膜炎で出現
乾性咳嗽 みられる(代表的症状) 間質の炎症による
息切れ みられる(主症状) 労作時に増悪
肺活量減少 みられる 拘束性換気障害
捻髪音 みられる(聴診所見) fine crackles
ばち状指 みられる(進行例) 慢性低酸素に伴う
解説画像
鍼灸 第13回(2005) 問題83|肺線維症でみられないのはどれか。 解説図
鍼灸 第13回(2005) 問題83|肺線維症でみられないのはどれか。
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