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理由で解く 臨床医学各論

Q1238 神経疾患

出典:あマ指 第27回(2019) 問題73
問題
「36 歳の女性。以前から頭痛もちであった。最近、月に2 回くらい拍動性の頭痛が数時間以上続き、家事や子どもの面倒をみることができない。」診断のために患者に聞いておくべき項目で最も重要なのはどれか。
選択肢
1 家族歴
2 海外渡航歴
3 既往歴
4 職業歴
解答
正解1(家族歴)
解説
✓ 1. 正しい
家族歴
片頭痛には遺伝的素因が強く関与しており、家族歴の聴取が診断に最も重要である。 片頭痛患者の約60〜80%に家族歴がみられるとされ、古典型片頭痛では特に家族性の頻度が高い。 「母親も頭痛もちだった」という情報が得られれば片頭痛の診断を強く支持する。
✗ 2. 誤り
海外渡航歴
海外渡航歴は感染症(マラリア・デング熱など)の鑑別に重要であるが、片頭痛の診断には直接関連しない。 拍動性頭痛の鑑別として優先される情報ではない。 海外渡航歴が重要となるのは、発熱・頭痛・意識障害を呈する場合に熱帯感染症を鑑別する際である。
✗ 3. 誤り
既往歴
既往歴は医療面接では重要な項目であるが、片頭痛の診断に「最も重要」な項目は家族歴である。 甲状腺疾患や高血圧の既往は二次性頭痛の鑑別に有用だが、本症例では片頭痛が疑われる。 既往歴は全ての疾患で聴取すべき基本事項であるが、片頭痛の診断確定には家族歴が優先される。
✗ 4. 誤り
職業歴
職業歴は職業性疾患や作業環境との関連を評価するために重要であるが、片頭痛の診断に最も重要な項目ではない。 デスクワークによる肩こりは緊張型頭痛との関連が深い。 職業歴の聴取で頸部への負荷が大きい仕事が判明すれば、緊張型頭痛の可能性を考慮する。
ポイント
  • 片頭痛の診断では家族歴の聴取が最も重要であり、約60〜80%の患者に家族歴がみられる。
  • 36歳女性・拍動性頭痛・反復性・日常生活障害は片頭痛の典型的な臨床像である。
  • 片頭痛は多因子遺伝性であり、親に片頭痛がある場合は発症リスクが2〜4倍に上昇する。
  • 重要用語: 片頭痛, 家族歴, 遺伝的素因, 医療面接, 診断 を正確に理解しておくこと。
比較表
問診項目 関連する疾患 臨床的意義
家族歴 片頭痛 遺伝的素因(60〜80%に家族歴)
海外渡航歴 感染症(マラリア等) 熱帯感染症の鑑別
既往歴 二次性頭痛 高血圧・甲状腺疾患等の除外
職業歴 緊張型頭痛 デスクワーク・頸部負荷の評価
解説画像
あマ指 第27回(2019) 問題73|「36 歳の女性。以前から頭痛もちであった。最近、月に2 回くらい拍動性の頭痛が数時間以上続き、家事や子どもの面倒をみることができない。」診断のために患者に聞いておくべき項目で最も重要なのはどれか。 解説図
あマ指 第27回(2019) 問題73|「36 歳の女性。以前から頭痛もちであった。最近、月に2 回くらい拍動性の頭痛が数時間以上続き、家事や子どもの面倒をみることができない。」診断のために患者に聞いておくべき項目で最も重要なのはどれか。
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