学習トップ理由で解く 臨床医学各論第11章 ▸ J. 神経痛 / Q1227

理由で解く 臨床医学各論

Q1227 神経疾患

出典:あマ指 第20回(2012) 問題75
問題
「40歳の女性。最近右顔面に発作性の激痛がある。痛みは右眼瞼から右頬部および上歯に放散する。」この患者に行われる治療として適切でないのはどれか。
選択肢
1 鎮静剤投与
2 電気療法
3 神経ブロック
4 抜歯
解答
正解4(抜歯)
解説
✗ 1.
鎮静剤投与
✗ 正しい。三叉神経痛の第一選択治療はカルバマゼピン(テグレトール)などの薬物投与であり、適切な治療である。 カルバマゼピンは神経の興奮を抑制し、発作性の電撃痛を緩和する効果がある。 三叉神経痛に対するカルバマゼピンの有効率は約70〜80%と高い。
✗ 2.
電気療法
✗ 正しい。経皮的電気神経刺激(TENS)などの電気療法は三叉神経痛の補助的治療として行われることがあり、適切な治療法である。 疼痛緩和の一手段として用いられる。 薬物療法や神経ブロックと組み合わせて行われることが多い。
✗ 3.
神経ブロック
✗ 正しい。三叉神経ブロック(三叉神経節ブロック)は薬物療法に抵抗する場合の治療選択肢であり、適切な治療法である。 アルコール注入や電気凝固による方法がある。微小血管減圧術(ジャネッタ手術)も根治的治療として行われる。 神経ブロックは局所麻酔薬の注入から神経破壊術まで段階的に行われる。
✓ 4. 誤り
抜歯
上歯への放散痛は三叉神経第2枝(上顎神経)の神経痛による症状であり、歯そのものの疾患ではない。 したがって抜歯は本疾患の適切な治療とはならず、むしろ不必要な侵襲を加えることになる。 三叉神経痛では歯痛と誤診されて不要な抜歯が行われることがあり、注意が必要である。
ポイント
  • 三叉神経痛による上歯への放散痛は歯の疾患ではないため、抜歯は不適切である。三叉神経痛と歯痛の鑑別は臨床上重要である。
  • 三叉神経痛の治療はカルバマゼピン投与→神経ブロック→微小血管減圧術(ジャネッタ手術)の順に段階的に行われる。
  • 三叉神経痛が歯痛と誤診されやすい点は国試頻出であり、放散痛の概念を正しく理解しておく。
  • 重要用語: 三叉神経痛, 上歯への放散痛, 抜歯は不適切, カルバマゼピン, ジャネッタ手術 を正確に理解しておくこと。
比較表
治療法 適切性 備考
鎮静剤(カルバマゼピン)投与 適切 第一選択治療、有効率70〜80%
電気療法(TENS) 適切 補助的治療として有効
神経ブロック 適切 薬物抵抗性の場合に選択
抜歯 不適切 歯の疾患ではないため無効
微小血管減圧術(ジャネッタ手術) 適切 根治的治療として行われる
解説画像
あマ指 第20回(2012) 問題75|「40歳の女性。最近右顔面に発作性の激痛がある。痛みは右眼瞼から右頬部および上歯に放散する。」この患者に行われる治療として適切でないのはどれか。 解説図
あマ指 第20回(2012) 問題75|「40歳の女性。最近右顔面に発作性の激痛がある。痛みは右眼瞼から右頬部および上歯に放散する。」この患者に行われる治療として適切でないのはどれか。
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