学習トップ理由で解く 臨床医学各論第11章 ▸ I. 末梢神経性疾患 / Q1197

理由で解く 臨床医学各論

Q1197 神経疾患

出典:あマ指 第8回(2000) 問題86
問題
鶏歩に関係する神経はどれか。
選択肢
1 大腿神経
2 脛骨神経
3 腓腹神経
4 総腓骨神経
解答
正解4(総腓骨神経)
解説
✗ 1. 誤り
大腿神経
大腿神経は大腿四頭筋を支配し膝関節の伸展に関与する。 大腿神経麻痺では膝の伸展障害がみられるが、鶏歩とは関係しない。歩行では膝折れが問題となる。
✗ 2. 誤り
脛骨神経
脛骨神経は下腿後面の筋群(腓腹筋・ヒラメ筋など)を支配し、足関節の底屈に関与する。 脛骨神経麻痺では足の底屈・内転が不能となり、つま先立ちができなくなるが、鶏歩は呈さない。
✗ 3. 誤り
腓腹神経
腓腹神経は知覚神経であり、下腿後外側と足背外側の皮膚感覚を支配する。 運動機能には関与しないため、鶏歩とは無関係である。神経伝導速度検査のための生検に用いられることがある。
✓ 4. 正しい
総腓骨神経
鶏歩(下垂足歩行)は総腓骨神経麻痺により生じる特徴的な歩行パターンである。 総腓骨神経は下腿前面・外側の筋群(前脛骨筋・長趾伸筋など)を支配し、足関節の背屈と足趾の伸展に関与する。 麻痺すると足関節の背屈が不能となり下垂足を呈するため、歩行時につま先を引きずらないよう足を高く上げて歩く鶏歩となる。
ポイント
  • 鶏歩=下垂足=総腓骨神経麻痺という対応関係を確実に覚える。
  • 総腓骨神経は腓骨頭の外側を走行するため外部からの圧迫を受けやすく、下肢の神経麻痺で最も頻度が高い。
  • 下垂足に対する歩行の代償動作が鶏歩であり、足を高く上げて歩く特徴的なパターンを呈する。
  • 重要用語: 鶏歩, 総腓骨神経, 下垂足, 足関節背屈不能 を正確に理解しておくこと。
比較表
神経 支配筋群 主な運動機能 麻痺時の所見
総腓骨神経 前脛骨筋・長趾伸筋 足関節背屈・足趾伸展 下垂足・鶏歩
脛骨神経 腓腹筋・ヒラメ筋 足関節底屈 つま先立ち不能
大腿神経 大腿四頭筋 膝関節伸展 膝折れ
腓腹神経 なし(知覚神経) 知覚のみ 知覚障害のみ
解説画像
あマ指 第8回(2000) 問題86|鶏歩に関係する神経はどれか。 解説図
あマ指 第8回(2000) 問題86|鶏歩に関係する神経はどれか。
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