学習トップ理由で解く 臨床医学各論第11章 ▸ I. 末梢神経性疾患 / Q1194

理由で解く 臨床医学各論

Q1194 神経疾患

出典:あマ指 第7回(1999) 問題82
問題
ベル麻痺の症状でないのはどれか。
選択肢
1 味覚障害
2 難聴
3 兎眼
4 閉口不全
解答
正解2(難聴)
解説
✗ 1.
味覚障害
✗ 正しい。ベル麻痺では顔面神経の鼓索神経枝が障害されることにより、舌前2/3の味覚障害が出現する。 膝神経節付近の病変が強い場合に味覚障害がみられやすい。ベル麻痺の症状として正しい。
✓ 2. 誤り
難聴
難聴はベル麻痺の症状ではない。ベル麻痺では聴覚過敏(アブミ骨筋の麻痺による)がみられることはあるが、難聴は通常伴わない。 難聴を伴う末梢性顔面神経麻痺はラムゼイハント症候群であり、水痘・帯状疱疹ウイルスによる内耳神経障害が原因である。 この鑑別はきわめて重要である。
✗ 3.
兎眼
✗ 正しい。ベル麻痺では眼輪筋の麻痺により閉眼が不能となり、眼裂が開いたままとなる兎眼を呈する。 角膜の乾燥を防ぐため点眼薬や眼帯が必要となる。ベル麻痺の代表的症状である。
✗ 4.
閉口不全
✗ 正しい。ベル麻痺では口輪筋の麻痺により口が完全に閉じられなくなり閉口不全となる。 口角が下垂し、水が漏れ、口笛が吹けなくなる。ベル麻痺の典型的症状である。
ポイント
  • ベル麻痺では難聴はみられないが、ラムゼイハント症候群では難聴を伴う。この鑑別は頻出テーマである。
  • ベル麻痺の三大症状は「兎眼(閉眼不能)」「口角下垂(閉口不全)」「味覚障害」であり、聴覚過敏はみられるが難聴は伴わない。
  • ベル麻痺は末梢性顔面神経麻痺であり、額を含む片側全体の表情筋が麻痺する(中枢性では額は保たれる)。
  • 重要用語: ベル麻痺, ラムゼイハント症候群, 難聴の有無, 兎眼, 味覚障害 を正確に理解しておくこと。
比較表
項目 ベル麻痺 ラムゼイハント症候群
原因 単純ヘルペスウイルス(推定) 水痘・帯状疱疹ウイルス
耳介の水疱 なし あり
難聴 なし あり
味覚障害 あり あり
予後 比較的良好(1〜3か月) 不良(不全麻痺を残すことが多い)
解説画像
あマ指 第7回(1999) 問題82|ベル麻痺の症状でないのはどれか。 解説図
あマ指 第7回(1999) 問題82|ベル麻痺の症状でないのはどれか。
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