学習トップ理由で解く 臨床医学各論第11章 ▸ D. 基底核変性疾患 / Q1111

理由で解く 臨床医学各論

Q1111 神経疾患

出典:あマ指 第6回(1998) 問題81
問題
パーキンソン病の徴候はどれか。
選択肢
1 痙性麻痺
2 筋萎縮
3 振戦
4 感覚障害
解答
正解3(振戦)
解説
✗ 1. 誤り
痙性麻痺
痙性麻痺は錐体路(上位運動ニューロン)障害の症状であり、腱反射亢進・病的反射陽性・筋緊張亢進を伴う。パーキンソン病は錐体外路の障害であり、痙性麻痺ではなく筋固縮(歯車様抵抗)がみられる。錐体路障害と錐体外路障害は異なる病態である。
✗ 2. 誤り
筋萎縮
筋萎縮は下位運動ニューロン障害(脊髄前角細胞の障害)や筋疾患(進行性筋ジストロフィーなど)でみられる症状であり、パーキンソン病では顕著な筋萎縮はみられない。パーキンソン病では筋力自体は保たれるが、動作の開始・遂行が障害される。
✓ 3. 正しい
振戦
振戦(安静時振戦)はパーキンソン病のもっとも特徴的な徴候の一つである。4〜6Hzの規則的なふるえで、安静時に出現し随意運動により減弱・消失する。「丸薬を丸めるような」(pill-rolling)振戦として描写される。初発症状として一側の手指から始まり、やがて両側性に進行する。パーキンソン病の振戦は姿勢時振戦(本態性振戦など)とは異なり、安静時に出現する点が鑑別のポイントである。
✗ 4. 誤り
感覚障害
感覚障害は末梢神経障害、脊髄障害、脳血管障害などでみられる症状であり、パーキンソン病では認めない。パーキンソン病は運動系(錐体外路系)の障害が本態であり、感覚系は保たれる。
ポイント
  • パーキンソン病の振戦は安静時振戦であり、随意運動で減弱する
  • 痙性麻痺は錐体路障害、筋萎縮は下位運動ニューロン障害であり、パーキンソン病とは異なる
  • 安静時振戦(パーキンソン病)と姿勢時振戦(本態性振戦)の鑑別が重要
  • 重要用語: 安静時振戦, 錐体外路, 錐体路, 痙性麻痺, 本態性振戦 を正確に理解しておくこと。
比較表
障害部位 代表的疾患 麻痺の特徴 その他の徴候
錐体路(上位運動ニューロン) 脳卒中、脊髄症 痙性麻痺 腱反射亢進、病的反射
錐体外路 パーキンソン病 筋固縮(麻痺なし) 安静時振戦、無動
下位運動ニューロン ALS、ポリオ 弛緩性麻痺 筋萎縮、腱反射低下
解説画像
あマ指 第6回(1998) 問題81|パーキンソン病の徴候はどれか。 解説図
あマ指 第6回(1998) 問題81|パーキンソン病の徴候はどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 臨床医学各論
App Store入手