学習トップ理由で解く 臨床医学各論第3章 ▸ B. 胆道疾患 / Q0232

理由で解く 臨床医学各論

Q0232 肝・胆・膵疾患

出典:あマ指 第6回(1998) 問題82
問題
胆石症の症状でないのはどれか。
選択肢
1 上腹部痛
2 下血
3 発熱
4 黄疸
解答
正解2(下血)
解説
✗ 1.
上腹部痛
✗ 正しい。胆石が胆嚢頸部や胆管を閉塞すると、心窩部から右季肋部にかけて激しい疝痛(胆石発作)が出現する。 上腹部痛は胆石症の代表的症状であり、しばしば右肩に放散する。 高脂肪食摂取後や夜間に発作が起こりやすいのが特徴である。
✓ 2. 誤り
下血
下血は下部消化管出血の症状であり、胆石症の症状ではない。 下血は大腸疾患(大腸癌、潰瘍性大腸炎、大腸憩室出血など)でみられる所見であり、胆道系疾患とは関連がない。 胆石症で問題となる消化管症状は悪心・嘔吐であり、出血性の症状は伴わない。
✗ 3.
発熱
✗ 正しい。胆石による胆道感染(胆嚢炎、胆管炎)を合併すると発熱が出現する。 発熱は上腹部痛、黄疸とともにシャルコー三徴を構成する重要な症状である。 起因菌としては大腸菌やクレブシエラ菌などのグラム陰性腸内細菌が多い。
✗ 4.
黄疸
✗ 正しい。胆石が総胆管を閉塞すると胆汁の流出障害により閉塞性黄疸が出現する。 褐色尿や灰白色便を伴い、直接ビリルビン優位の高ビリルビン血症を呈する。 ALPやγ-GTPなどの胆道系酵素も上昇する。
ポイント
  • 胆石症の主要症状は上腹部痛(右季肋部痛)、発熱、黄疸であり、これらはシャルコー三徴として知られる。下血は胆石症では生じない
  • 胆石発作は高脂肪食摂取後や夜間に起こりやすく、胆嚢の急激な収縮による胆石嵌頓が原因となる
  • 出血性の症状(下血・吐血)は胆石症の症状ではなく、消化管出血の所見として区別すること
  • 重要用語: シャルコー三徴, 胆石発作, 閉塞性黄疸, 右季肋部痛 を正確に理解しておくこと。
比較表
胆石症の症状 機序
上腹部痛(右季肋部痛) 胆石嵌頓による胆嚢内圧上昇
発熱 胆道感染の合併(胆嚢炎・胆管炎)
黄疸 総胆管閉塞による胆汁うっ滞
悪心・嘔吐 胆嚢の急激な収縮・迷走神経反射
解説画像
あマ指 第6回(1998) 問題82|胆石症の症状でないのはどれか。 解説図
あマ指 第6回(1998) 問題82|胆石症の症状でないのはどれか。
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