学習トップ理由で解く 臨床医学各論第11章 ▸ D. 基底核変性疾患 / Q1108

理由で解く 臨床医学各論

Q1108 神経疾患

出典:鍼灸 第3回(1995) 問題86
問題
パーキンソン病の症状でないのはどれか。
選択肢
1 筋強剛(固縮)
2 振戦
3 無動
4 難聴
解答
正解4(難聴)
解説
✗ 1.
筋強剛(固縮)
✗ 正しい。筋強剛(固縮)はパーキンソン病の四大症状の一つである。他動的に四肢を動かすと歯車様(コグホイール型:断続的な抵抗)または鉛管様(リードパイプ型:一定の持続的抵抗)の筋緊張亢進がみられる。安静時振戦との合併により歯車現象が出現しやすくなる。
✗ 2.
振戦
✗ 正しい。安静時振戦はパーキンソン病の四大症状の一つであり、最も初期に出現しやすい症状である。安静時に手指に丸薬丸め様(ピルローリング)の4〜6Hzの規則的振戦がみられ、随意運動を開始すると減弱する特徴がある。一側性に始まり次第に両側性となることが多い。
✗ 3.
無動
✗ 正しい。無動(寡動・アキネジア)はパーキンソン病の四大症状の一つであり、日常生活に最も影響を与える症状である。動作開始の遅延(すくみ現象)・動作緩慢がみられ、仮面様顔貌(表情の乏しさ)、小刻み歩行(前傾姿勢で歩幅が小さい)、小字症(字が次第に小さくなる)の原因となる。
✓ 4. 誤り
難聴
難聴はパーキンソン病の症状ではない。パーキンソン病は中脳黒質緻密層のドパミン産生神経細胞の変性による錐体外路疾患であり、運動系の障害が主体である。難聴は内耳(蝸牛)や聴神経の障害によるものであり、ドパミン系の障害とは病態が全く異なる。聴神経鞘腫などが難聴の原因として重要である。
ポイント
  • パーキンソン病の四大症状は安静時振戦、筋強剛(固縮)、無動(寡動)、姿勢反射障害である
  • 仮面様顔貌、小刻み歩行、前傾姿勢、すくみ足、小字症なども特徴的所見であり、難聴は含まれない
  • 病理学的にはレビー小体の出現が特徴的で、黒質緻密層のドパミン神経変性が病態の中心である
  • 治療にはL-ドーパ(ドパミン前駆物質)やドパミンアゴニストが用いられる
  • 重要用語: パーキンソン病の四大症状, 黒質緻密層, レビー小体, L-ドーパ を正確に理解しておくこと。
比較表
パーキンソン病の症状 説明 臨床的特徴
安静時振戦 安静時の4〜6Hz振戦 ピルローリング、随意運動で減弱
筋強剛(固縮) 他動運動時の筋緊張亢進 歯車様・鉛管様の抵抗
無動(寡動) 動作開始遅延・動作緩慢 仮面様顔貌、小刻み歩行、小字症
姿勢反射障害 姿勢保持の反射障害 転倒しやすい、突進現象
解説画像
鍼灸 第3回(1995) 問題86|パーキンソン病の症状でないのはどれか。 解説図
鍼灸 第3回(1995) 問題86|パーキンソン病の症状でないのはどれか。
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